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ウクライナ日記国民的作家が綴った祖国激動の155日

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あらすじ・概要

ウクライナの国民的作家による「マイダン革命」勃発後半年間の記録と考察。
2022年のロシアによるウクライナ侵攻の根源を伝える。

世界的なベストセラー小説『ペンギンの憂鬱』の著者であるウクライナの作家アンドレイ・クルコフ氏が、2013年に起きた市民デモ「マイダン(独立広場)革命」の激動の日々──自由を求める市民側と警察や特殊部隊の武力衝突、大統領の国外逃亡、クリミア半島のロシア編入、続く内乱──を一市民の視点から書き留めたドキュメント。池上彰氏のウクライナ解説付。浅田次郎氏推薦。

〈キエフの中心にあるマイダンから五〇〇メートルしか離れていないマンション四階の住み慣れた我が家でずっと暮らしている。我が家のベランダで私たちは、燃えあがるバリケードの煙を見て、手榴弾の裂ける音と射撃音を聞いた。この我が家から職場に通い、マイダンに通い、諸々の用事で出かけて行った。日々はつねに続き、一度も止まることはなかった。私は毎日のように、この日々を書き留めた。みなさんに今、詳しく語って聞かせるために。革命のさなかの日々、戦争が起こるのを待つ日々、この前書きを書いている現在、戦争は一週間前よりもはるかに間近に迫っていると感じられる〉前書きより

【目次】
ウクライナ情勢入門 池上彰
日本語版序文(あるいはあとがき)
ウクライナ日記 2013年11月21日~2014年4月24日
・前書き
・日記
訳者あとがき

【著者】
アンドレイ・クルコフ
ウクライナ在住のロシア語作家。1961年ロシアのレニングラード(現サンクト・ペテルブルグ)に生まれ、3歳のときに家族でキエフ(キーウ)に移る。キエフ外国語教育大学卒業。オデッサでの兵役、新聞や出版社の編集者を務めるかたわら、小説やシナリオを執筆。1996年に発表した『ペンギンの憂鬱』が国際的なベストセラーとなり、クルコフの名を一躍有名にした(邦訳は沼野恭子訳、2004年)。著作は25ヶ国語に翻訳。日本では『大統領の最後の恋』(前田和泉訳、2006年)も紹介されている。2014年フランスのレジオンドヌール勲章を受章。現在ウクライナペンクラブ会長を務める。

【訳者】
吉岡ゆき
東京外国語大学ロシア語学科卒業。日ソ貿易専門の商社勤務ののち、1985年よりフリーランスのロシア語通訳として放送や会議などで活躍。訳書にガリーナ・ドゥトゥキナ『ミステリー・モスクワガーリャの日記1992』、リュドミラ・ペトルシェフスカヤ『時は夜』、ワレーリヤ・ナールビコワ『ざわめきのささやき』、アレクサンドラ・マリーニナ『死刑執行人』、イリーナ・ジェーネシキナ『恋をしたら、ぜんぶ欲しい!』など多数。著書に『気持ちが伝わる! ロシア語リアルフレーズBOOK』(セルゲイ・チローノフ氏との共著)がある。