書誌情報

集英社インターナショナル

中国残留孤児 70年の孤独(集英社インターナショナル)

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著者

著:平井美帆

あらすじ・概要

自分は誰なのか?――それは生涯、終わることのない苦悶。伝えたいことは、平和への願い。戦争さえなければ、こんな人生は生まれなかったのだから――。戦後70年、人々の記憶から薄れつつある「中国残留孤児」。彼らの苦悩は2世、3世の時代になった今も続く。いまだに肉親を探し出すことができない……自分の本当の名前もわからない。本出身地も知らない。自分がどこの誰なのか知らない。中国にいたときは、「日本人」といじめられ、日本に帰ると「中国人」と言われる。自分はいったい誰なんですか? 居場所はどこにあるんですか……? 東京・御徒町の一角にある「中国残留孤児の家」。そこに集う中国帰国者とその家族たちの、波乱の人生。戦後70年間孤独を抱えながらも、たくましく、明るく生きる「帰国者」たち。日中関係の悪化を誰よりも憂い、もう二度と、自分たちのような人々を出してはいけないと心から願う。そんな愛すべき人々の人生を、丹念な取材を通して描く。「戦争」が生んだ傷跡の「いま」を抉るノンフィクション。

第一章 四つ目の名前
第二章 我是誰(私は誰ですか)?
第三章 二世という運命
第四章 広島へ――「秧歌の舞」
第五章 中国残留孤児の家
第六章 日中友好の小学校
第七章 祖国へ
第八章 忘れ去られた日本人
第九章 終わらない旅
あとがき
参考文献
関連年表