書誌情報

随筆/ノンフィクション/他

中国残留孤児 70年の孤独

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著者

著者:平井 美帆

あらすじ・概要

自分は誰なのか? ――それは生涯、終わることのない苦悶。
伝えたいことは、平和への願い。
戦争さえなければ、こんな人生は生まれなかったのだから――。
戦後70年、人々の記憶から薄れつつある「中国残留孤児」。
彼らの苦悩は2世、3世の時代になった今も続く。
いまだに肉親を探し出すことができない……自分の本当の名前もわからない。本出身地も知らない。
自分がどこの誰なのか知らない。
中国にいたときは、「日本人」といじめられ、日本に帰ると「中国人」と言われる。
自分はいったい誰なんですか? 居場所はどこにあるんですか……?
東京・御徒町の一角にある「中国残留孤児の家」。そこに集う中国帰国者とその家族たちの、波乱の人生。
戦後70年間孤独を抱えながらも、たくましく、明るく、ときにそっけなく生きる「帰国者」たち。
日中関係の悪化を誰よりも憂い、もう二度と、自分たちのような人々を出してはいけないと心から願う。
そんな愛すべき人々の人生を、丹念な取材を通して描く。
「戦争」が生んだ傷跡の「いま」を抉るノンフィクション。

著者略歴
平井 美帆 ひらい・みほ
1971年、大阪府吹田市生まれ。ノンフィクション作家。1993年、南カリフォルニア大学舞台芸術学部卒業。アメリカ在住の頃から現地の情報誌に執筆する傍ら、日本の雑誌に海外ルポを寄稿。2002年に帰国。著書に『あなたの子宮を貸してください』(講談社)、『イレーナ・センドラー ホロコーストの子ども達の母』(汐文社)、『獄に消えた狂気 滋賀・長浜「2園児」刺殺事件』(新潮社)など。