2022.06.15

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ECサイト「HAPPY PLUS STORE」が15周年! コマースメディアとして生まれ変わった「Marisol」も好発進

老舗ECサイトとなった集英社の通販「HAPPY PLUS STORE」

集英社のファッション誌が主体となった公式通販サイト「HAPPY PLUS STORE」(通称ハピプラストア)は、今年で15周年を迎えました。今でこそメーカーや百貨店が参入するなどECサイトは大きな市場になりましたが、「ハピプラストア」の前身となる「FLAG SHOP」が誕生したのは2007年。ECサイト黎明期に、小売異業種の出版社が参入することは大きなチャレンジでした。

もともとはLEEの通販サイト「LEEマルシェ」が2006年に誕生したことが、そのきっかけです。読者からの通販テーマへの人気が高く、LEEの世界観が好きな読者に向け、編集者の目利き力を使ったセレクトショップを作ればきっと読者の役に立つのでは、という発想が元になりました。

HAPPY PLUS STORE

HAPPY PLUS STORE アプリ版のTOP画面

LEEマルシェの成長に伴い、他の女性誌も参加し、集英社が主体となって「FLAG SHOP」をオープン。参入企業が増え、戦国時代ともいえるEC業界のなかでも、雑誌と連動して商品を売るという独自の立ち位置を確立することで、ファンを増やしてきました。

さらには、在庫を仕入れて管理・運営をするだけでなく、「Marisol」から生まれ「M7days」や、「éclat」の「E by éclat」、「LEE」の「12closet」など、オリジナルブランドの服作りまで自社で行なっています。出版社が商品企画から販売までダイレクトにお客さまに届けするD2Cのビジネスを確立しているのは、大きな特徴と言えます。

「Marisol」が通販連動型メディアにシフト

Marisol

2022年4月1日に発行した新生「Marisol 2022春夏号」

「Seventeen」がSNSに注力した新しい形態に生まれ変わったように、世の中が加速度的にデジタルにシフトしている今、多くの雑誌はそれぞれの個性を生かした新しいビジネスを生み出そうと試行錯誤しています。2021年秋に定期刊行を終了した「Marisol」もそのひとつ。情報を発信するという従来の女性誌の形を変え、“すぐに買える”コマースメディアとして、2022年4月に新たな船出をしました。

雑誌の刊行は年2回。ファッション誌ならではの美しいビジュアルはそのままに、おしゃれのプロたちが選び抜いたアイテムやコーディネート例をたっぷりと掲載。その商品のほとんどが連動するウェブサイトですぐに購入できる、通販連動型の媒体です。「Marisol」の読者層は、ファッション好きなアラフォー女性。ところが、仕事や子育て、自分磨きにも忙しいこの世代には、その好奇心を満たすだけの十分な時間的余裕がないことも。さらに、お肌や体型の曲がり角に直面するため、洋服選びにおいては岐路に立つことに。彼女たちの悩みや願いに寄り添ったスタイリングの提案と、「これ、いいな」と思ったアイテムをスムーズに買えるクイックさは好評を博しています。

「みんなの中で一番になりたいわけじゃないけれど、ちゃんと素敵と思われたい」「しっかりトレンド感がありながらも、尖りすぎていない」――。そんな、これまで築き上げてきた「Marisol」のファッションDNAをしっかりと受け継いだ企画力とブランド力を、コマースメディアとなったことで、より強固に、ダイレクトに読者に届けています。

しっかり編集された雑誌のコンテンツを通じて商品の魅力を伝えることは、信頼感を得てスムーズな購入につながる。新生「Marisol」の反響の大きさは、そのことを証明しているのです。時代に合った新しい雑誌の在り方と、出版社ならではの発想を生かしたビジネスモデルを、集英社はこれからも模索していきます。

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