2026.08.03
特別企画:「巨匠が100秒で描いた100」

2026年8月8日は集英社の創業100周年記念日。これを記念して、このコーポレートサイトでも、過去から今までの出版物を振り返るオープニングムービーを制作したほか、トップビジュアルも本日3日から31日まで特別企画をご用意。今の集英社を代表する9人の作家やアーティストに「100秒で“100”を描きおろしてください」とお願いしたところ、個性豊かな作品が集まりました。どれがどなたのものかわかりますか? マウスオーバーで描き手がわかりますが、このコーナーでは画像の並び順に簡単に解説します。

どくろに麦わら、勢いのある描線…これは一目瞭然でしょう、尾田栄一郎氏です。
「週刊少年ジャンプ」で1997年に連載が始まった『ONE PIECE』は今や、全世界累計発行部数6億部超という、日本を…というか地球を代表する作品に。Netflixの実写ドラマに新アニメシリーズ、グッズやプロジェクトの数々と、新たな話題も豊富で、ルフィたちの冒険はとどまるところをしりません。

愛嬌のあるフォルムの立体的な“100”を描いてくださったのは、荒木飛呂彦氏。国内累計発行部数1億2000万部以上、世界中に熱烈なファンを持つ『ジョジョの奇妙な冒険』は、「週刊少年ジャンプ」1987年1・2合併号でシリーズ第1部連載開始、現在は第9部『The JOJOLands』が「ウルトラジャンプ」で連載中。多彩なメディア化に加え、そうそうたるブランドとのコラボや、アートとしてのグッズ・展覧会などの展開からも目がはなせません。

真ん中の0がかたどっているのは…そう、道明寺! 神尾葉子氏の大人気キャラです。彼が登場する『花より男子』は1992~2004年「マーガレット」で連載(全37巻)、実写版では松本潤氏が演じて一世を風靡しました。アジア各国でも実写化され、続編『花のち晴れ~花男NEXT SEASON~』は「少年ジャンプ+」で連載など、あらゆる垣根を飛び越えていく少女漫画の歴史的ヒット作です。

原稿用紙に愛用の万年筆で、「拾(十)」を10個したためて“100”としてくださったのは、北方謙三氏。陌は証書などで使われる「百」の大字で、氏らしい洒落の効いた一枚となりました。昨年は記念すべきデビュー55周年。振り返ると、発行部数1000万部を超えた「大水滸伝」シリーズや全17巻完結の『チンギス紀』などの代表作が集英社刊行です。「最後の長編」と銘打たれた『森羅記』は「小説すばる」で連載中!

くるりと丸い漢字の“百”の窓からのぞくのは、キュートな爽子ちゃん。風早くんとの恋や友人たちと過ごす高校生活を描いた『君に届け』は、「別冊マーガレット」で2006~2017年に連載(全30巻)、アニメや実写映画も大ヒットとなりました。創意あふれるイラストを描いてくださった椎名軽穂氏は、現在、「別マ」で『突風とビート』を鋭意連載中。おばけが視える男女ふたりの不思議で謎めいた学園ロマンス―—ぜひご注目ください。

2003年、20歳のときに『蛇にピアス』ですばる文学賞を受賞してデビュー、翌年同作で芥川賞を受賞し作家としての歩みをスタートさせた金原ひとみ氏。“100”のなかをびっしりとひらがなの「ひゃく」で埋めてくださいました。各社で作品を発表しつつ、『アタラクシア』で渡辺淳一文学賞、『ミーツ・ザ・ワールド』で柴田錬三郎賞を受賞、2020年からはすばる文学賞の選考委員を務められ、集英社とのご縁は深く、最近はTV番組でMCを務めるなどますます活躍の場が広がっています。

紺の紙に金で書かれた味わい深い文字。「人を育てるのは樹木より長く、100年かかる」の意の成句です。書いてくださった政治学者の姜尚中氏はベストセラー『悩む力』から自伝的小説『母-オモニ-』まで、30作近くの作品を、主に集英社新書から出版。創業95周年記念企画『アジア人物史』(全12巻)の総監修も務めるなど、集英社の「知」の分野を象徴する人物です。

いちばん驚かされた1枚はこれでは? 映画スターのジャッキー・チェン氏は、1972~2008年に刊行されていた雑誌「ロードショー」の顔であり、また現社長・林秀明とも懇意の仲。今回の依頼を快く引き受け、中国での“百”の大字・佰を、キュートなハートのなかに書き込んでくださいました。集英社の雑誌が、スーパースターたちと結んできた絆の象徴のような1枚です。

勢いよくしぶきの飛んだ墨跡。いまや1万人を指揮する将軍だけれど、コミックス7巻あたりの「百人将」だったころの信を思って書いてくださったのでしょうか。『キングダム』の原泰久氏の手蹟です。2006年に「週刊ヤングジャンプ」で連載スタート、集英社の青年マンガで初めて発行部数1億部を超えた記念碑的作品。実写映画最新第5作『キングダム 魂の決戦』が絶賛公開中です。
以上、漫画家5名、作家3名、アーティスト1名、いずれも巨匠と呼ぶにふさわしい皆さまの作品をご紹介しました。最近はさまざまな分野に社業が広がっていますが、集英社の根源は、0から1を創作する、このような「表現者」の方たちの作品を出版すること。次なる100年も素晴らしい作品をお届けしてまいりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。