2026.06.15

シェア

画業60年以上にわたる作品を収録する大型プロジェクト『本宮ひろ志漫画大全集』始動

全152巻超予定。連載作品73作、読切38作を収録

集英社は創業100周年記念企画として、『本宮ひろ志漫画大全集』の刊行を2026年11月19日(木)に開始します。本企画は、『男一匹ガキ大将』『俺の空』『硬派銀次郎』『サラリーマン金太郎』などを生み出した漫画家・本宮ひろ志氏の60年以上にわたる画業のすべてを完全収録する全集シリーズです。

全152巻超に、連載作品73作、読切38作を収録予定。集英社から刊行している本宮作品の紙版の累計発行部数は1億部を突破しましたが(2026年4月時点)、全集では他出版社の作品も含めてアーカイブ化を進めています。

『男一匹ガキ大将 全8巻』特典付きBOXセット 本宮ひろ志漫画大全集001~008(画像左/予約受注生産商品)。特製BOXはもちろん、貴重な複製原画プリント(画像右)や、ここでしか入手できない自伝エッセイ『天然まんが家』の特装版などの特典付き

第1弾として刊行されるのは、『男一匹ガキ大将』全8巻。通常版に加え、予約受注生産商品の<『男一匹ガキ大将 全8巻』特典付きBOXセット 本宮ひろ志漫画大全集001~008>も発売します。(書店とネット書店にて予約受付中。予約締切日は2026年8月2日)

詳しくはこちら

ジャンプの文化を作ったレジェンド

『男一匹ガキ大将』が表紙となった1969年の「少年ジャンプ」19号。当時は月2回刊で、この次の号から週刊化された

本宮氏は、「週刊少年ジャンプ」という雑誌の方向性に大きな影響を与えた存在です。1968年、創刊当初のジャンプは、先行する他媒体と差別化を図るため、“新人主義”を掲げました。本宮氏は『男一匹ガキ大将』の大ヒットで、「新人が連載で結果を出す」という現在のジャンプに連なる文化の源流となりました。

同じく「週刊少年ジャンプ」で連載された『銀牙 -流れ星 銀-』の高橋よしひろ氏、『聖闘士星矢』の車田正美氏、「週刊ヤングジャンプ」で『キングダム』を連載中の原泰久氏ら、数多くの著名漫画家が、本宮作品に影響を受けたと公言、その背中を追って、ヒット作を世に送り出しています。

時代を先取るビジネスセンスと先見性

漫画家だけでなく、ビジネスプロデューサーとしての先見の明があるのも本宮氏の大きな特徴です。まだ漫画のデジタル配信が一般的ではなかった2000年頃から、『サラリーマン金太郎』の原稿をデータ化してデジタル配信を開始。メディアの進化に合わせたコンテンツ提供をいち早く実践しました。

また、集英社にライセンスを扱う部署が存在しなかった時代、自ら営業活動を展開。実写ドラマ化、CD化、パチンコ化などの多角的なメディアミックスを実現させています。こうした柔軟な企画力は漫画制作にも活かされており、『サラリーマン金太郎』は、実は当初予定していた別の新連載作品を、本宮氏みずから直前でガラリと変更し大ヒットに繋げたという逸話があります。

権威に縛られない独自の哲学

実写化をはじめとする様々なメディア化で話題となった『サラリーマン金太郎』。主人公の生き様と熱い思いがダイレクトに伝わる迫力のシーン

本宮作品の魅力は、表現がわかりやすく、読者へダイレクトに伝わる点。また、権威や偏見に縛られず自由に自らの意思を貫くキャラクターが多く登場し、その熱量や逆境をも打ち砕く奔放な行動力が、多くの読者や作家へ影響を与えてきました。

全集では、集英社デビュー以降の単行本未収録読切も全て収録予定ですが、加えて巻末に漫画解説者・南信長氏による解説や、ちばてつや氏をはじめ、永井豪氏、江口寿史氏、井上雄彦氏など、多数の漫画家・著名人が解説を寄稿予定です。

様々な漫画家、小説家、実業家、各界著名人たちが、本宮作品をどのように受け取り、影響を受けてきたのかを言葉として残していくことも、この全集の大きな役割となっています。

“保存”するだけでなく“読み継ぐ”ために

古い作品の中には原稿が残っていないケースや、印刷版しか存在しないケースもあります。『サラリーマン金太郎』の初期カラー原稿は、一時所在不明となっていましたが、本宮氏ゆかりの寿司店に寄贈され、飾られていたのが発見されたというエピソードもありました。
ジャンプ創刊期を支えた作品群を、できる限り当時の熱量を保ったまま再構築し、日本漫画史の重要なアーカイブとして残していく。そのために総原稿は約65,000ページ、初期作品の原稿の再入稿や高精度レタッチを行うなど、全ページを最新技術で製版し直し、鮮やかな漫画を再現しています。

判型はA5判を採用。かつての新書判やB6判よりも大きく、版面をできるだけ大きく残すことを重視した仕様です。さらに、本の背に通巻番号がなく、作品ごとにもお求めしやすいデザインになっています。

長年読み続けてきたファンにとっては決定版として、そして若い世代にとっては“ジャンプの原点”に触れる入口として――。『本宮ひろ志漫画大全集』は、本宮ひろ志という作家の偉業を、次世代へ読み継いでいくためのプロジェクトです。

本宮ひろ志漫画大全集

一覧に戻る