2025.07.15
この夏、とびきりの1冊に出会うきっかけに――毎年大好評! 35回目を迎える集英社文庫のキャンペーン「ナツイチ2025」
豪華声優陣の朗読動画など注目企画が盛りだくさん

「ナツイチ2025」小冊子 (左)通常版・(右)声優版
毎年恒例の集英社の夏の文庫フェア「ナツイチ2025」が、6月20日(金)にスタートしました。「ナツイチ」は1977年創刊の集英社文庫が、夏休みに一冊の本を手に取るきっかけになることを願って1991年から開催しているキャンペーンで、今年で35回目を迎えます。本年の参加書店は全国でおよそ3500軒、期間は9月30日(火)までです。注目の新刊、映像化作品、不朽の名作など、バリエーション豊かな86作品をラインナップしています。
昨年に続き、メインキャラクターには声優の津田健次郎氏が就任。津田氏をはじめ、小林千晃氏、白井悠介氏、土屋神葉氏、戸谷菊之介氏ら豪華声優陣がオススメの8作品の一部を朗読するムービーを公開するほか、参加書店で対象の一冊をご購入いただくと、集英社文庫の看板猫“よまにゃ”のクリアしおりを1点プレゼントするなど(なくなり次第終了)様々な企画を実施します。作品の魅力を解説する「ナツイチ2025」冊子も、通常版と声優版の2種類を用意し、書店にて無料配布中です。
通常版の冊子では「心ふるえる本」「手に汗にぎる本」「心ときめく本」「じっくり浸る本」と、テーマ別に紹介。声優版の冊子では、青崎有吾『早朝始発の殺風景』、瀬尾まいこ『その扉をたたく音』、ほしおさなえ『銀河ホテルの居候 また虹がかかる日に』、斜線堂有紀『愛じゃないならこれは何』、加納朋子『空をこえて七星のかなた』など、5人の声優陣の朗読作品にフォーカスしています。どちらも気分に合わせて本を楽しみたい方や、読んでみたいけど何を選べばいいか分からない方の道標となるはずです。
話題のドラマ化作品や文学賞受賞作、人気シリーズなど必読作品
注目作が盛りだくさんの「ナツイチ2025」から、担当編集者の言葉でオススメの3作品をご紹介します(著者50音順)。
『ハヤブサ消防団』 池井戸潤

【担当編集コメント】
第36回柴田錬三郎賞受賞作、ドラマ化でも話題を呼んだ珠玉のミステリが待望の文庫化。
東京の暮らしに疲れたミステリ作家が田舎町に移住することから始まる本作。町の消防団の一員になった主人公が、のどかな集落でひそかに進行する大事件の真実を追う本格ミステリです。都会では考えられないような濃密な人間関係、独特の風習や逸話など、池井戸さんご自身が見聞きした地元のエピソードもふんだんに盛り込まれた《田園小説》、ぜひお楽しみください。
https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=978-4-08-744767-5
『地図と拳』(上)(下) 小川哲


【担当編集コメント】
第168回直木賞、第13回山田風太郎賞をW受賞した、言わずと知れた大作がついに文庫化。
戦争は愚かな行為。だけど、その時代を生きた人々までも一括りに「愚か」と断罪して、そこで思考を止めていいのか?
満洲で殺戮の半世紀を生きた人々の生き様が、重く胸に迫ってくる一冊です。
混迷を極めるこの世情だからこそ、大切に届けていきたい作品だな、と思います。
https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=978-4-08-744777-4
『栞と嘘の季節』 米澤穂信

【担当編集コメント】
累計発行部数40万部(電子版含む)を突破した大人気〈図書委員〉シリーズの第2作。
物語冒頭、堀川と松倉はトリカブトの花が封じられた一枚の栞を拾うのですが、貸出履歴を勝手に調べるのは図書委員倫理に反する――その考えから、なんと独自に栞の持ち主捜しに乗り出すのです!
図書委員歴10年(小中高)の私からしても、ふたりの誇りと信念には感服しきり…。
名コンビが挑む、猛毒の栞の謎。その驚くべき結末は、ぜひあなたの目で見届けてください。
https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=978-4-08-744779-8
素敵な1冊を、夏のお供に
持ち運びがしやすく手に取りやすい文庫は、ちょっとしたおでかけや旅のお供にもぴったり。遠くへ行くことのない、いつもの日常であっても、読書は心をまだ見知らぬ世界へと連れていってくれます。ぜひこの夏は、「ナツイチ2025」で気になる1冊を選んで、たくさんの言葉に触れてください。