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集英社インターナショナル

危険な「美学」(インターナショナル新書)

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著者

著:津上英輔

あらすじ・概要

「美しさ」そのものに潜む危険! 芸術作品が政治利用されることの危険についてはあらゆる本で論じられてきましたが、本書は、「美」あるいはそれを感じる感性そのものに潜む危険を解き明かした一冊です。第1部では高村光太郎の詩「必死の時」やジブリ映画「風立ちぬ」を例に、「美」は人を幻惑し、判断をくるわせてしまうことを説き、第2部ではトマス・マンの『魔の山』で描写された結核患者の美や戦時中の「散華」を例に、「美」が負を正に反転させてしまう恐ろしさについて論じます。いわば、「美学」という学問の画期的な実践編です。

序章 美と感性についての基礎理論
第一部 美は眩惑する(第一章 「美に生きる」(高村光太郎)ことの危険
第二章 アニメ『風立ちぬ』の「美しい飛行機」)
第二部 感性は悪を美にする(第三章 結核の美的表象
第四章 「散華」の比喩と軍歌〈同期の桜〉)
あとがき
参考文献