書誌情報
集英社文庫(日本)
ラブカは静かに弓を持つ
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著者
あらすじ・概要
【第20回本屋大賞第2位】
【第25回大藪春彦賞受賞】
【第6回未来屋小説大賞第1位】
【第44回吉川英治文学新人賞候補】
【第69回青少年読書感想文全国コンクール課題図書(高等学校の部)選出】
深く潜れば潜るほど、主人公と自分を重ね、浅葉先生に救われ、突き刺される。
暗い深海で一筋の光にすがるように、どうか壊れてしまわないでと願いながら、一気に読み終えました。
限られた文字数では、語りきることなどできません。
この物語はこう紡がれ、奏でられるしかなかったのだと、心から感じました。
まだずっと、余韻が残響のように、自分の中で鳴り続けています。
――斉藤壮馬さん(声優)
その人は尊敬すべき師であると同時に、得がたい友人になった。
内向的な青年の冷めた視線に映し出された世界が、次第にみずみずしく光に満ちた世界に変わっていく。
たとえその前提が裏切り行為であったにしても。
――篠田節子さん(作家)
優れた演奏を聴き終えたかのような感動が胸に満ちてくる。
嘘を重ねる主人公にこうまで味方したくなるのは、
書き手の筆に嘘がないからだろう。
〈音楽の力〉によって結びつき回復してゆく人々を、
〈言葉の力〉で描ききった希有な小説。
――村山由佳さん(作家)
武器はチェロ。
潜入先は音楽教室。
傷を抱えた美しき潜入調査員の孤独な闘いが今、始まる。
大反響を巻き起こした、心震える“スパイ×音楽”小説!
少年時代、チェロ教室の帰りにある事件に遭遇して以来、深海の悪夢に苛まれながら生きてきた橘。
ある日、上司の塩坪から呼び出され、音楽教室への潜入調査を命じられる。
目的は著作権法の演奏権を侵害している証拠をつかむこと。
橘は身分を偽り、チェロ講師・浅葉のもとに通い始める。
師と仲間との出会いが、奏でる歓びが、橘の凍っていた心を溶かしだすが、法廷に立つ時間が迫り……。
<文庫版限定!>
・単行本未収録スピンオフ短編「音色と素性」収録!
・声優・斉藤壮馬さんの朗読(購入者限定特典:期間限定)&解説付き! (紙版限定)
【著者略歴】
安壇 美緒 (あだん・みお)
1986年、北海道生まれ。早稲田大学第二文学部卒業。2017年、『天龍院亜希子の日記』で第30回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。20年、北海道の中高一貫の女子校を舞台にした青春長編『金木犀とメテオラ』を刊行。22年、『ラブカは静かに弓を持つ』で第6回未来屋小説大賞第1位選出。23年、同作で第25回大藪春彦賞受賞、第20回本屋大賞第2位選出、第44回吉川英治文学新人賞候補、第69回青少年読書感想文全国コンクール課題図書(高等学校の部)選出。