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集英社オレンジ文庫

君が死ぬ未来がくるなら、何度でも

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著者

著者:茅野 実柚装画:爽々

あらすじ・概要

幼なじみの高遠原櫂(たかとおばらかい)から急に呼び出された時計紡(とけいつむぎ)は、おメダイを渡される。
「今朝、おまえに渡さなきゃいけないんだ」それが唯一の違和感、いつも通りみたいな朝。
櫂の妹、暖(のん)と戯れ笑いながら登校したのに、暖は死んだ――。
屋上から落ちたのだ。
受け入れ難い思いで願った紡は……!?

***
その時私は、横殴りの突風に耐えていた。屋上の縁で、「犯人」と対峙しながら。
ぐらつく足元。引力に任せれば、地面はすぐそこだ。
「死」は、ひどく近い。いつだってすぐ隣にいたんだ。懐かしさすら感じる。
“運命線を分岐させるのは、死亡フラグと恋愛フラグ"
<中略>
生には死を。
死には生を。
“愛してる"
眩暈のような感覚が降ってきた。
言葉は消えた。私が消した。このまま時が続けば、きっと私の心からも消える。
でも、今跳んだら。
―――永遠が見えるかもしれない。

「じゃあね。幸せに、なって」
この運命線は新しい未来へと続いてゆく。私が続かせる。

そして私は、跳んだ――――
***

運命の朝は繰り返される。死ぬ未来を死なない未来に変えたいなら……奇跡の恋物語!