書誌情報

集英社文庫

源氏に愛された女たち

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著者

著:渡辺淳一

あらすじ・概要

永遠の憧れの人「藤壷」、男を容易に受け入れる「夕顔」、プライド高い「葵の上」、嫉妬に苦しむ「六条御息所」、慎ましく控えめな「明石の君」、理想の女に育てられる「紫の上」等、不朽の名作「源氏物語」に登場するヒロインたちの愛のありよう。光源氏と彼をめぐる女たちの「愛する理由」「愛される理由」を、恋愛小説の大家が説く。千年の時を超えて現代によみがえる、男と女の愛の指南書。

一 男と女・この永遠に変らぬ愛と哀しみ
二 桐壺の更衣・儚なげさで男の愛をひきつける
三 藤壺(前半)・母の面影をとどめる憧れの人
四 源氏と頭中将・立派すぎる妻をもった夫の苦渋
五 女性論・貴族の男たちが好む女性とは
六 光源氏・さまざまな女を口説く手練と手管
七 空蝉・愛を拒むことで自らの存在を示す
八 夕顔・簡単に男を受け入れる女の魅力
九 葵の上・素直に自分を表現できない女の悲劇
十 紫の上(前半)・男の愛育によって華ひらく
十一 末摘花・醜女で貧しい女が身につけた武器
十二 源典侍・笑われることを恐れぬ女の強さ
十三 朧月夜・明るさと奔放さで男をリードする
十四 六条御息所・地位と教養の裏に潜む怨念
十五 藤壺(後半)・色や恋を捨てたしかな地位を守る
十六 明石の君・慎ましく控えめにして幸せを得る
十七 紫の上(後半)・深く愛されたが正妻にはなれず
十八 玉鬘・好色な養父に迫られて困惑する
十九 女三の宮・無邪気で素直でしかし加害者
二十 朝顔の君・月並みな女になることを拒否した女
二十一 光源氏・ひとりの女性で満たされぬ男の彷徨
あとがき