書誌情報
集英社文庫
眠る魚
著者
あらすじ・概要
ガイドや通訳をしながら南太平洋のバヌアツに暮らす彩実は、東日本大震災からしばらくの後、父の訃報を受けて故郷の北関東の町に一時帰国する。放射線被害についての危機感の相違や、保守的な家族たちの思考と言動に噛み合わない思いを抱くうち、「アオイロコ」という奇妙な風土病の噂を耳にする。そんな中、彩実の口中の腫瘍が悪性と診断され、入院することに――。坂東眞砂子、絶筆作品。
1 扉を叩く音
2 0番線から
3 アオイロコ
4 危険ですから離れてください
5 体に気をつけて
6 この国で個性的であるとは……
7 渡橋整体院
8 家という子宮
9 助けてください
10 災禍の予兆
11 病棟という異空間
12 死への扉
13 光る死体