あらすじ・概要

鎌倉幕府草創期は権力闘争の時代。源氏の乳母一族として力をつけた比企氏の血を継ぐ若狭局は、源頼家の妻となり長男を出産。我が子を鎌倉殿にするために、他人の子を喰らう鬼にでもなる――。幼いころ経験した親族の不幸な境遇から強い決心を持つ若狭局。謀略を駆使して比企一族をはじめとした坂東武士を族滅していく北条一族。歴史の激流のなかで、頼家と若狭局はどう生きたのか？　激動の転換期を描く時代小説。

一章　比企ヶ谷の館
二章　義経始末と河越尼
三章　範頼始末と丹後内侍
四章　星の井の恋
五章　鎌倉殿急逝
六章　暴君の真意
七章　鬼子母神
八章　鎌倉の星月夜
終章