書誌情報

集英社新書

昭和百年への鎮魂 江成常夫のレンズがとらえた戦争

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試し読み

著者

著:伊藤俊治

あらすじ・概要

“戦争の昭和”の軌跡を正確に撮影してきた写真家、江成常夫。彼は、半世紀以上にわたって、今にも記憶が消えそうな十五年戦争(アジア・太平洋戦争)にカメラを向け続けてきた。
沖縄戦の犠牲者が逃げ込んだ洞窟の痕跡、戦後まもなくアメリカにわたった戦争花嫁、満洲に取り残された日本人戦争孤児、反戦を訴えかけるヒロシマやナガサキの被爆者、戦火の傷跡を刻んだ遺骨や遺品……。
鎮魂の意味を深く秘めた数多くの写真たち。未曾有の仕事の本質を論じながら、もう一つの戦後日本を浮き彫りにする。

はじめに
第1章 鬼が哭く島
第2章 屍衣の襞/「GAMA/CAVE 霊魂がやどる聖地」
第3章 まぼろし国・満洲
第4章 共苦の思想/シャオハイの満洲
第5章 時の家族/歳月の風景
第6章 漂泊する魂/生と死の時を見つめる
第7章 霊の流れる街/ヒロシマ万象
第8章 霊性の宿りと証
第9章 「いのちのかたち」を看る
おわりに
江成常夫の年譜および主要写真集・著作