書誌情報
写真集
ヒマラヤに捧ぐ
著者
あらすじ・概要
アルピニスト野口健の写真集。2015年4月25日に起こったネパール大震災に現地に居合わせ、復興活動に奔走した野口が、自分を育ててくれたヒマラヤの大自然とネパールの人々の暮らしを写した。
長年、ヒマラヤに通い続けた野口だからこそ撮れた写真の数々は、質・量ともに他の山岳写真と一線を画したものとなっている。
“僕にとってヒマラヤとは何だろう。そんなことも考えていた。19歳のとき、一人で初めて訪れたヒマラヤ。あれからもう50回以上は通い続けている。どうしてここまでヒマラヤの虜になってしまったのか。他を圧倒する世界最高峰エベレストの存在か。もちろん、それもある。しかし、山だけではない。ヒマラヤに生きるシェルパたち。彼らの眼差しはとても澄んでいて輝いている。シェルパだけではない。標高4000メートルを超えた高所にも花が咲く。綿毛をフカフカさせた小さなエーデルワイスも健気に、そして必死に生きている。僕はヒマラヤで「生きること」を感じてきたのだ。そしてこれからも感じ続けていきたいのだ。"――まえがきより――
【目次】
●まえがき
●Life
エベレスト街道にあるシェルパ族の村や、屈託の無い笑顔をレンズに向けるネパールのこどもたちなど、ヒマラヤ山麓で暮らす人々の日常。
●The Himalayas
刻一刻と変化する陽の光によって神秘的な姿を見せるエベレストなど、登山した者でしか撮影できない壮大なヒマラヤ山脈の風景。
●The Earthquake
爆撃された後のように倒壊した建物や、巨大地震を初めて体験し戸惑う村人など、ネパール大震災後の被災地の様子。
●あとがき
(著者略歴)
野口 健(のぐち けん)
アルピニスト。1973年、アメリカ・ボストン生まれ。亜細亜大学卒業。外交官の父と共に、サウジアラビア、日本、エジプトなど世界各国を転々とする。高校1年生のときに、植村直己の著書に感銘を受け登山を始める。99年エベレスト(ネパール側)の登頂で7大陸最高峰最年少登頂記録(当時)を達成。現在、エベレストや富士山で清掃活動などの環境教育や沖縄での遺骨収集活動を行っている。植村直己冒険賞受賞。著書に『落ちこぼれてエベレスト』(集英社文庫)、『写真集 野口健が見た世界』(集英社インターナショナル)などがある。
