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随筆/ノンフィクション/他

知のトレッキング叢書カメラを持て、町へ出よう「観察映画」論

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著者

著者:想田 和弘

あらすじ・概要

世界中の映画祭で喝采を浴びたドキュメンタリー映画『選挙』や『精神』。
「観察映画」というユニークな手法を実践する気鋭の映画作家の
ドキュメンタリーの作り方と哲学を通じて、読者に新たな「世界の見方」のヒントを提示する。

本書で論じているのは僕自身の極私的な方法論ですが、
特殊なものを深く掘り下げて行くと、普遍的な地平が開けることがあります。
「観察映画」を作るときには、僕はそれをねらっているのですが、本書のねらいも同じです。
つまり、僕なりの方法論—世界をどう観て、どう受け止め、どう生きるか、
を深く追究することによって、読者の皆さんそれぞれが「世界をどう観て、どう受け止め、
どう生きるか」について考えるきっかけにしていただきたいのです。(〈はじめに〉より)

内田樹さん推薦
「想田さんのつくるものには生身の血が通っている。
だから、彼の言葉は(映画も)脳にではなく、身体にしみてきます。」

本書の目次
はじめに
第1講 自分の方法論を育てる
第2講 観察映画『選挙』を観察する
第3講 撮影……唯一無二の「時間」を撮る
第4講 編集……過去を現在から解釈する
第5講 ドキュメンタリーに“安全な観覧席”はあるか
第6講 経済的な独立性が映画を守る

著者について
想田和弘(そうだ かずひろ)
映画作家。1970年、栃木県生まれ。東京大学文学部卒。スクール・オブ・ビジュアルアーツ映画学科卒。93年からニューヨーク在住。NHKなどのドキュメンタリー番組を手がけた後、台本やナレーション、BGM等を排した、自ら「観察映画」と呼ぶドキュメンタリーの方法を提唱・実践。『選挙』『精神』『Peace』『演劇1』『演劇2』などで受賞歴多数。著書に『精神病とモザイク』(中央法規出版)、『なぜ僕はドキュメンタリーを撮るのか』(講談社現代新書)、『演劇 vs. 映画』(岩波書店)、『日本人は民主主義を捨てたがっているのか?』(岩波ブックレット)、『熱狂なきファシズム』(河出書房新社)、共著に『街場の憂国会議』(晶文社)、『原発、いのち、日本人』(集英社新書)など。