書誌情報

随筆/ノンフィクション/他

無戸籍の日本人

埋め込みコード(HTML)

※このコードをコピーしてサイトに貼り付けてください

著者

著者:井戸 まさえ

あらすじ・概要

【現代の日本に、戸籍を持たない人が1万人以上いることを知っていますか?】

何らかの理由で出生届が出されず、存在が行政に登録されないまま、もしくは把握されないまま「無戸籍」で生きている人たち。それが「無戸籍者」です。

なぜ、無戸籍になってしまうのか?

なぜ、無戸籍者は生まれ続けるのか?

なぜ、この状況が解消されないのか?

自らの子供も法の規定により無戸籍となった経験を持ち、それ以来13年にわたって無戸籍者とその家族たちを支援しつづけてきた著者だからこそ書くことができた
無戸籍者たちが生きてきた厳しい状況と無戸籍者が生まれ続けてしまう原因と問題の背景を深く掘り下げたノンフィクション作品、それが本書です。

著者もスタッフとして加わり、無戸籍者たちのリアルな姿が広く世に知られるきっかけとして大きな反響を呼んだNHK『クローズアップ現代』《戸籍のない子どもたち》は、2015年「貧困ジャーナリズム大賞」を受賞しました。
本書では、番組では紹介できなかった無戸籍者たちの思いや番組放送後に無戸籍者それぞれにおきた状況変化についてもくわしく書いています。

無戸籍問題が起きる要因とも関連があり100年以上改正されないままになっている民法の離婚後再婚期間については、
先日、最高裁判所が違憲判決を出しましたが、無戸籍問題の根本的な解決には、まだまだ超えなくてはいけない多くのハードルがあります。

「貧困」「虐待」「いじめ」「所在不明児」「少年犯罪」…
子どもをめぐるさまざまな問題にもかかわる無戸籍問題。
解決への道は、何よりもまず、現実を知ることからはじまるのです。

【目次】
第1章 戸籍上「存在しない」人たち
第2章 「無戸籍者」が生まれる背景
第3章 「無戸籍」に翻弄される家族
第4章 動き出した無戸籍者たち
第5章 政治の場で起きたこと
第6章 「その後」を生きる無戸籍者たち
終章 「さらには……」のその先へ

【著者プロフィール】
井戸まさえ(いど まさえ)
1965年生まれ。宮城県仙台市出身。東京女子大学卒業。松下政経塾9期生。5児の母。東洋経済新報社記者を経て、経済ジャーナリストとして独立。兵庫県議会議員(2期)。衆議院議員(1期)。NPO法人「親子法改正研究会」代表理事、「民法772条による無戸籍児家族の会」代表として無戸籍問題、特別養子縁組など、法の狭間で苦しむ人々の支援を行っている。著書に『子どもの教養の育て方」『小学校社会科の教科書で、政治の基礎知識をいっきに身につける』(2冊とも東洋経済新報社。佐藤優氏との共著)がある。