書誌情報
集英社文庫(日本)
芭蕉はがまんできないおくのほそ道随行記
著者
あらすじ・概要
〈閑さや 岩にしみ入 蟬の声〉
――誰もが知る句の何が凄いのかがわかる!
名句誕生の瞬間に立ち会う感動を体感せよ!
曾良視点で描く、俳諧の巨人との道中記。
ジャンルの壁を破壊するエポックーー「青春と読書」掲載時から話題を呼んだ、青春小説の名手による初の歴史小説!
俳諧の確立のため奥州への旅を望んだ松尾芭蕉。
弟子の曾良はその旅に同行することに。
師の抱える矛盾に翻弄されながらも、名句が誕生する瞬間に立ち会える感動も味わう。
その凄みや壮大な野望を実感するごとに、彼が創作のためには自らとの別れすらも欲していることに気付いてしまう。
軽妙な文体で描かれた珍道中を楽しみつつ、紀行文の最高峰に込められた奥深さを体感できる、画期的な歴史小説。