最新刊
あらすじ

☆小説家の紺に届いた盗作を訴える手紙。差出人を突き止めるべく、あの男が動き出す…。花陽は成人、勘一は米寿、そして高校卒業後にプロミュージシャンとなった研人は芽莉依と結婚⁉ 令和も堀田家は健在!

 古書店〈東亰バンドワゴン〉を営む堀田家の日々をお届けする〈東京バンドワゴン〉シリーズも十五作目になりました。
 毎回サイトに載せるこの文章を書く度に、いつも同じ言葉で本当に申し訳ないとは思うのですが、ここまで続けてこられるのも〈堀田家〉にLOVEを届けてくれる読者の皆さんや書店員さんのお蔭です。本当にありがとうございます。
 十五作目になる今回の新刊のタイトルは『イエロー・サブマリン 東京バンドワゴン』です。
 これまたいつも通りに、前作である『アンド・アイ・ラブ・ハー 東京バンドワゴン』のすぐ何日か後からの堀田家の四季の出来事を追う〈本編〉です。(このシリーズは〈堀田家の今〉を描く〈本編〉が三編続き、〈主に過去の時代の堀田家〉を描く〈番外編〉を一編挟むという形で今まで続いています。ですから、十六作目になる来年の春刊行予定の次作は番外編になりますね)。
 本編は二作目以降は必ずビートルズの曲名をサブタイトルにしていますが、いつもその巻のテーマソングとして選んでいるという感じです。ビートルズナンバーを知らない方もその曲を聴いていただけると、より物語を楽しめると思いますので、ぜひ聴いてみてください。
 今回のタイトルである〈イエロー・サブマリン〉の歌詞はめちゃくちゃ大ざっぱに訳すと〈黄色い潜水艦が僕らの家で、そこでみんなで幸せに暮らしている〉という、かなり象徴的なものです。おそらくはいろんな意味合いを込めているのでしょうけれど、明るい曲調と相まって、ウキウキしてくるような、あるいは少しのんびりしているような、楽しいものになっています。
 それをテーマソングにして、今回は〈家〉というもので物語全体をくるんでみました。そもそもが〈東京バンドワゴン〉はテレビの〈ホームドラマ〉に捧げた物語です。文字通り〈家〉の物語なんです。ですから〈イエロー・サブマリン〉はある意味では実にぴったりの曲なわけですね。
 狙ったわけではないのですが、図らずも前二作『ヘイ・ジュード 東京バンドワゴン』と『アンド・アイ・ラブ・ハー 東京バンドワゴン』は、誰の人生にも訪れる愛する人との別れのエピソードが続き、どこか全体的にしんみりとしたものになりました。それはもちろんどこの〈家〉 にも訪れる不変な物語のひとつですが、本来、あるかもしれないけれどそれは大げさだろうと思うほどのドタバタ騒ぎや、日常のささやかな喜びや賑やかな家族の日々を描くのが〈ホームドラマ〉です。
 ですから今回は、原点回帰というわけではありませんが、〈家〉というものをひとつの軸にして、いつにも増して騒がしく楽しく賑やかな毎日を描くことにしました。
 そして、高齢化が進む〈堀田家〉です。何せ本来の主人公である勘一はもう八十代のひいじいちゃんです。あまり無理はさせられませんので、大きくなった曾孫たちが物語の主役になることが多くなっていますが、どっこい脇役に回ることが多い中年のおじさんたちだってまだ主役を張れるんだぞというところも見せていこうと思って書きました。そこを愉しめるようにエピソードもかなりシンプルに構成しています。
 この文章を書いているのは二○二○年の四月半ばです。
 今、世界中が新型コロナウィルスの猛威に晒され未曾有の事態を招いています。収束する気配はいまだ見えません。自分たちにできることは数少なく、不安に押しつぶされそうな日々を送る人たちが大多数だと思います。
 堀田家とそこに集う人たちの笑顔が、皆さんの気持ちに寄り添い、ほんの一時でも明るく楽しい気持ちになってくれれば、そして明日への希望に灯を灯すお手伝いができたなら嬉しく思います。
 どうぞ今回も堀田家をよろしくお願いします。

☆小説家の紺に届いた盗作を訴える手紙。差出人を突き止めるべく、あの男が動き出す…。花陽は成人、勘一は米寿、そして高校卒業後にプロミュージシャンとなった研人は芽莉依と結婚⁉ 令和も堀田家は健在!

 古書店〈東亰バンドワゴン〉を営む堀田家の日々をお届けする〈東京バンドワゴン〉シリーズも十五作目になりました。
 毎回サイトに載せるこの文章を書く度に、いつも同じ言葉で本当に申し訳ないとは思うのですが、ここまで続けてこられるのも〈堀田家〉にLOVEを届けてくれる読者の皆さんや書店員さんのお蔭です。本当にありがとうございます。
 十五作目になる今回の新刊のタイトルは『イエロー・サブマリン 東京バンドワゴン』です。
 これまたいつも通りに、前作である『アンド・アイ・ラブ・ハー 東京バンドワゴン』のすぐ何日か後からの堀田家の四季の出来事を追う〈本編〉です。(このシリーズは〈堀田家の今〉を描く〈本編〉が三編続き、〈主に過去の時代の堀田家〉を描く〈番外編〉を一編挟むという形で今まで続いています。ですから、十六作目になる来年の春刊行予定の次作は番外編になりますね)。
 本編は二作目以降は必ずビートルズの曲名をサブタイトルにしていますが、いつもその巻のテーマソングとして選んでいるという感じです。ビートルズナンバーを知らない方もその曲を聴いていただけると、より物語を楽しめると思いますので、ぜひ聴いてみてください。
 今回のタイトルである〈イエロー・サブマリン〉の歌詞はめちゃくちゃ大ざっぱに訳すと〈黄色い潜水艦が僕らの家で、そこでみんなで幸せに暮らしている〉という、かなり象徴的なものです。おそらくはいろんな意味合いを込めているのでしょうけれど、明るい曲調と相まって、ウキウキしてくるような、あるいは少しのんびりしているような、楽しいものになっています。
 それをテーマソングにして、今回は〈家〉というもので物語全体をくるんでみました。そもそもが〈東京バンドワゴン〉はテレビの〈ホームドラマ〉に捧げた物語です。文字通り〈家〉の物語なんです。ですから〈イエロー・サブマリン〉はある意味では実にぴったりの曲なわけですね。
 狙ったわけではないのですが、図らずも前二作『ヘイ・ジュード 東京バンドワゴン』と『アンド・アイ・ラブ・ハー 東京バンドワゴン』は、誰の人生にも訪れる愛する人との別れのエピソードが続き、どこか全体的にしんみりとしたものになりました。それはもちろんどこの〈家〉 にも訪れる不変な物語のひとつですが、本来、あるかもしれないけれどそれは大げさだろうと思うほどのドタバタ騒ぎや、日常のささやかな喜びや賑やかな家族の日々を描くのが〈ホームドラマ〉です。
 ですから今回は、原点回帰というわけではありませんが、〈家〉というものをひとつの軸にして、いつにも増して騒がしく楽しく賑やかな毎日を描くことにしました。
 そして、高齢化が進む〈堀田家〉です。何せ本来の主人公である勘一はもう八十代のひいじいちゃんです。あまり無理はさせられませんので、大きくなった曾孫たちが物語の主役になることが多くなっていますが、どっこい脇役に回ることが多い中年のおじさんたちだってまだ主役を張れるんだぞというところも見せていこうと思って書きました。そこを愉しめるようにエピソードもかなりシンプルに構成しています。
 この文章を書いているのは二○二○年の四月半ばです。
 今、世界中が新型コロナウィルスの猛威に晒され未曾有の事態を招いています。収束する気配はいまだ見えません。自分たちにできることは数少なく、不安に押しつぶされそうな日々を送る人たちが大多数だと思います。
 堀田家とそこに集う人たちの笑顔が、皆さんの気持ちに寄り添い、ほんの一時でも明るく楽しい気持ちになってくれれば、そして明日への希望に灯を灯すお手伝いができたなら嬉しく思います。
 どうぞ今回も堀田家をよろしくお願いします。