最新刊
あらすじ

☆人気アイドルグループ〈カラーナンバー7〉の新曲を研人が手がけることに。なぜか堀田家にメンバーが来て作業を進めるという流れで……。堀田家全体が浮足立つなか〈東亰バンドワゴン〉の隣地への〈クリエイターズ・ビレッジ〉の準備は進んでいく。そして、夏に迫る堀田家の新たな生命(いのち)の誕生や結婚式! 今年も堀田家は賑やかで温かで、「LOVE」に包まれている。

 東京のやたらお寺が多い辺りの下町で、古書店〈東亰バンドワゴン〉を営む堀田家の日々をお届けする〈東京バンドワゴン〉シリーズ。
 今年で十九作目になりました。一作目の『東京バンドワゴン』を書いてから十九年が過ぎてしまったわけですね。デビュー三年目で四十代のおっさんだった私も、もう少しで前期高齢者という年齢になってしまいました。
 こんなにも長く続けてこられたのは、もちろん続けさせてくれている集英社の〈チーム東京バンドワゴン〉あってのことですが、応援してくれる書店員さんたちの存在も大きく、何よりも毎年春の発売を楽しみにしてくれている読者の皆さんのお蔭です。本当に、ありがとうございます。
 恒例の〈シリーズの説明〉ですが、このシリーズは〈堀田家の今の一年〉を描く〈本編〉が三作続き、〈主に過去の時代の堀田家など〉を描く〈番外編〉を一作挟むという形で続いています。今回は〈本編〉の三作目です。来年の第二十弾は〈番外編〉ということになります(なお、江戸を舞台にした『隠れの子 東京バンドワゴン零』もシリーズのひとつになりました。主人公である堀田州次郎とるうは堀田家の直接のご先祖様です)。
 もうひとつ、物語の中ではほぼ毎年ひとつずつ年を重ねている〈堀田家〉ですが、二巻に亘って同じ季節を重ねつつ〈番外編〉を挟みますから、実は登場人物たちは皆さんよりも数年前を生きていることになっています。
 十九作目になる今回の新刊のタイトルは『キャント・バイ・ミー・ラブ 東京バンドワゴン』。本編なのでいつものビートルズナンバーです。
〈愛はお金じゃ買えない みんながそう言う その通り 愛はお金じゃ買えないのさ〉と実に直接的に歌うナンバーなので、今回はそのままお金=仕事と、愛=LOVEで全編彩ってみようと思い書き上げました。
 単行本より二年遅れになる文庫判では、毎回書店員の方に解説をお願いしていまして、先行する単行本ではその書店員さんのお名前を拝借して、毎回ゲストとして登場してもらっています。
 今回、本間悠(はるか)さんという書店員さん(現在は書店の店長さんでもあります)に、可愛いアイドルとなって登場してもらいました。
 研人たちのバンド〈TOKYO BANDWAGON〉は、いまや飛ぶ鳥を落とす勢いのミュージシャンとなっていますから、テレビの歌番組などにも出演しています。それならば当然そこでアイドルたちとも交流が生まれるだろうということで、思いついたストーリーになっています。
 そして、〈キング・オブ・ロック〉の我南人もまだまだ現役です。その存在感は音楽業界はもちろん芸能界にも影響を及ぼしていますから、またまたお騒がせする事態になってしまいます。
 そういう中に、前作で元銭湯の建物でありアートギャラリーだったお隣りの〈アートウ〉を買い取り、青が中心となって新たな事業を立ち上げることになりました。その新たな仕事の計画がいよいよ本格的に進み出して全編を彩ります。
 新たな仕事は、音楽と美術そしてすべての芸術の舞台になる仕事ですので、当然、そこにいろいろな人たちが絡んでいくことになっていきます。毎回ではなくときどき登場してくるお馴染みの準レギュラーの人たちに加え、新しく仲間になっていく人たち、皆を巻き込んで音楽とLOVEとそして仕事(お金)の話が展開されます。
 そして今回は、ひとつ大きな決断をする家族がいます。どんな決断で誰であるかは読んでのお楽しみにしておきますが、著者としても堀田家の大きなイベントをひとつこなせたな、とホッとしてもいます。

 毎回お伝えしていますが、〈東亰バンドワゴン〉はテレビの〈ホームドラマ〉に捧げた物語です。
〈堀田家〉に巻き起こる大小様々なドラマは、形を変えればそのまま皆さんの暮らしの中でも起り得る物語です。いろいろあっても、皆がそれぞれに心配したり誰かのために頑張ったりして、最後にはほっとする形でエンディングを迎え、そしてまた新しい日々が続いていく。皆が笑顔で毎日を暮らせるように、生きていく。
 堀田家とそこに集う人たちの心持ちや笑顔が皆さんに寄り添い、ほんの一時でも明るく楽しい気持ちになってくれれば、そして明日への希望に明かりを灯すお手伝いができたなら嬉しく思います。
 どうぞ今回も堀田家をよろしくお願いします。

☆人気アイドルグループ〈カラーナンバー7〉の新曲を研人が手がけることに。なぜか堀田家にメンバーが来て作業を進めるという流れで……。堀田家全体が浮足立つなか〈東亰バンドワゴン〉の隣地への〈クリエイターズ・ビレッジ〉の準備は進んでいく。そして、夏に迫る堀田家の新たな生命(いのち)の誕生や結婚式! 今年も堀田家は賑やかで温かで、「LOVE」に包まれている。

 東京のやたらお寺が多い辺りの下町で、古書店〈東亰バンドワゴン〉を営む堀田家の日々をお届けする〈東京バンドワゴン〉シリーズ。
 今年で十九作目になりました。一作目の『東京バンドワゴン』を書いてから十九年が過ぎてしまったわけですね。デビュー三年目で四十代のおっさんだった私も、もう少しで前期高齢者という年齢になってしまいました。
 こんなにも長く続けてこられたのは、もちろん続けさせてくれている集英社の〈チーム東京バンドワゴン〉あってのことですが、応援してくれる書店員さんたちの存在も大きく、何よりも毎年春の発売を楽しみにしてくれている読者の皆さんのお蔭です。本当に、ありがとうございます。
 恒例の〈シリーズの説明〉ですが、このシリーズは〈堀田家の今の一年〉を描く〈本編〉が三作続き、〈主に過去の時代の堀田家など〉を描く〈番外編〉を一作挟むという形で続いています。今回は〈本編〉の三作目です。来年の第二十弾は〈番外編〉ということになります(なお、江戸を舞台にした『隠れの子 東京バンドワゴン零』もシリーズのひとつになりました。主人公である堀田州次郎とるうは堀田家の直接のご先祖様です)。
 もうひとつ、物語の中ではほぼ毎年ひとつずつ年を重ねている〈堀田家〉ですが、二巻に亘って同じ季節を重ねつつ〈番外編〉を挟みますから、実は登場人物たちは皆さんよりも数年前を生きていることになっています。
 十九作目になる今回の新刊のタイトルは『キャント・バイ・ミー・ラブ 東京バンドワゴン』。本編なのでいつものビートルズナンバーです。
〈愛はお金じゃ買えない みんながそう言う その通り 愛はお金じゃ買えないのさ〉と実に直接的に歌うナンバーなので、今回はそのままお金=仕事と、愛=LOVEで全編彩ってみようと思い書き上げました。
 単行本より二年遅れになる文庫判では、毎回書店員の方に解説をお願いしていまして、先行する単行本ではその書店員さんのお名前を拝借して、毎回ゲストとして登場してもらっています。
 今回、本間悠(はるか)さんという書店員さん(現在は書店の店長さんでもあります)に、可愛いアイドルとなって登場してもらいました。
 研人たちのバンド〈TOKYO BANDWAGON〉は、いまや飛ぶ鳥を落とす勢いのミュージシャンとなっていますから、テレビの歌番組などにも出演しています。それならば当然そこでアイドルたちとも交流が生まれるだろうということで、思いついたストーリーになっています。
 そして、〈キング・オブ・ロック〉の我南人もまだまだ現役です。その存在感は音楽業界はもちろん芸能界にも影響を及ぼしていますから、またまたお騒がせする事態になってしまいます。
 そういう中に、前作で元銭湯の建物でありアートギャラリーだったお隣りの〈アートウ〉を買い取り、青が中心となって新たな事業を立ち上げることになりました。その新たな仕事の計画がいよいよ本格的に進み出して全編を彩ります。
 新たな仕事は、音楽と美術そしてすべての芸術の舞台になる仕事ですので、当然、そこにいろいろな人たちが絡んでいくことになっていきます。毎回ではなくときどき登場してくるお馴染みの準レギュラーの人たちに加え、新しく仲間になっていく人たち、皆を巻き込んで音楽とLOVEとそして仕事(お金)の話が展開されます。
 そして今回は、ひとつ大きな決断をする家族がいます。どんな決断で誰であるかは読んでのお楽しみにしておきますが、著者としても堀田家の大きなイベントをひとつこなせたな、とホッとしてもいます。

 毎回お伝えしていますが、〈東亰バンドワゴン〉はテレビの〈ホームドラマ〉に捧げた物語です。
〈堀田家〉に巻き起こる大小様々なドラマは、形を変えればそのまま皆さんの暮らしの中でも起り得る物語です。いろいろあっても、皆がそれぞれに心配したり誰かのために頑張ったりして、最後にはほっとする形でエンディングを迎え、そしてまた新しい日々が続いていく。皆が笑顔で毎日を暮らせるように、生きていく。
 堀田家とそこに集う人たちの心持ちや笑顔が皆さんに寄り添い、ほんの一時でも明るく楽しい気持ちになってくれれば、そして明日への希望に明かりを灯すお手伝いができたなら嬉しく思います。
 どうぞ今回も堀田家をよろしくお願いします。

  • NEW