1)朝鮮戦争
敗戦からわずか五年、隣国で勃発した戦争に日本人作家は何を見、在日作家は、民族の悲劇をいかに描いたか。

金石範   張赫宙   北 杜夫   日野啓三   中野重治   松本清張   金達寿
下村千秋   田中小実昌   佐多稲子   小林 勝   野呂邦暢   佐木隆三 

2)ベトナム戦争
ペンとカメラを携え、戦場に駆けつけた作家やカメラマン。銃弾が飛びかうなか、彼らが伝えた戦争の現実。

開高 健   日野啓三   南木佳士   辺見 庸   吉岡 忍   岡村昭彦   石川文洋
沢田教一   松本清張   一ノ瀬泰造   又吉栄喜   中上健次   堀田善衞   村上 龍
小田 実

3)冷戦の時代
米ソの対立、核戦争の恐怖。大国の論理に翻弄される人間模様。そして「平和日本」に誕生した自衛隊とは?

五木寛之   長谷川四郎   辻 邦生※   筒井康隆   開高 健   武田泰淳   三島由紀夫
野呂邦暢   浅田次郎   宮本 輝   堀田善衞

4)9・11 変容する戦争   
9・11以降、イラク、アフガンと今も戦争はつづく。冷戦後、変わりつつある戦争の姿をとらえた新しい文学。

リービ英雄   日野啓三   小林紀晴   宮内勝典   池澤夏樹   米原万里   岡田利規
小田 実   楠見朋彦※   平野啓一郎   重松 清   辺見 庸   島田雅彦   笙野頼子
シリン・ネザマフィ

5)イマジネーションの戦争   
空想された時空や寓話のなかの戦争。戦争の本当の姿をとらえるために、作家たちが描く「もうひとつの戦争」。

芥川龍之介   安部公房   筒井康隆   伊藤計劃※   モブ・ノリオ   宮沢賢治
小松左京   秋山瑞人   三崎亜記   青来有一   星野智幸   星 新一   山本 弘
田中慎弥   稲垣足穂   内田百フ   高橋新吉   赤川次郎   小島信夫

6)日清日露の戦争
近代国家の成立とともに大陸へと侵攻をはじめた「帝国日本」。ここから長い「戦争の時代」の幕が開く。

萩原朔太郎   山城正忠   泉 鏡花   岩井志麻子   田山花袋   宇野千代   新田次郎
森 鴎外※   新美南吉   稲垣足穂   津原泰水   木村 毅   矢野一也   松岡静雄
長与善郎   黒島伝治   久世光彦   陳舜臣   獅子文六   もりたなるお   石川 淳

7)日中戦争
一九三七年七月、盧溝橋からはじまった日中戦争。次第に泥沼化する戦争のなかに生きる兵士と住民たちの悲劇。

胡桃沢耕史   日比野士朗   武田麟太郎   石川達三   火野葦平   田中英光   伊藤桂一
小林秀雄   和辻哲郎※   田村泰次郎   駒田信二   檀 一雄   田中小実昌   藤枝静男
五味川純平   棟田 博   富士正晴   阿川弘之

8)アジア太平洋戦争   
開戦の高揚から一年を経ずして、戦いは、転戦、玉砕、特攻へと急転。凄惨な戦場があばく「聖戦」の末路。

太宰 治   上林 暁   高村光太郎   豊田 穣   野間 宏   下畑 卓   北原武夫
庄野英二   火野葦平   中山義秀   三浦朱門   梅崎春生   江崎誠致   大城立裕
吉田 満   島尾敏雄   川端康成   三島由紀夫   吉村 昭   蓮見圭一

9)さまざまな8・15
日本人は敗戦の日をどう迎えたか。困難を極めた抑留・引揚げ。捕虜そして復員。混乱のなかの「新生日本」。

中野重治   河野多惠子   島尾敏雄   島尾ミホ   長堂英吉   太田良博   牛島春子
梶山季之   岡松和夫   古処誠二   藤原てい   庄司 肇   木山捷平   新田次郎
林芙美子   太宰 治   井伏鱒二   霜多正次   石原吉郎   加賀乙彦

10)オキュパイド ジャパン
焼け跡のなかに闇市が生まれ、街には進駐軍のジープが走る。激変する「占領下日本」で逞しく生きる人々の姿。

志賀直哉   石川 淳   椎名麟三   山田風太郎   田宮虎彦   吉行淳之介
野坂昭如   田中小実昌   中野重治   安岡章太郎   西野辰吉   内田百フ   豊川善一
大江健三郎   大原富枝   木下順二   遠藤周作   城山三郎   阿部 昭   李恢成※

11)軍隊と人間
徴兵を忌避する若者、兵営内で吹き荒れる私刑、軍隊への死を賭した反抗。兵士たちの深い嘆きと隠された肉声。

細田民樹   梅崎春生   渡辺 清   村上兵衛   菊村 到   古処誠二   結城昌治
野間 宏   吉田絃二郎   浜田矯太郎   中村きい子   吉行淳之介   柴田錬三郎
松本清張   田村泰次郎   洲之内 徹

12)戦争の深淵
住民虐殺、毒ガス、捕虜の生体実験。人間はいかなる状況のもとで獣と化すのか。戦争の非人間性の極みを直視。

大岡昇平   富士正晴   有馬頼義   古山高麗雄   田村泰次郎   遠藤周作   平林たい子
田口ランディ   武田泰淳   浅田次郎   梁石日   宮原昭夫   吉村 昭   金石範

13)死者たちの語り
戦いで無念のうちに死んだ者たちが、生者たちに訴える癒されぬ魂の叫び。戦争が生み出した幻想文学の精髄。

小川未明   夏目漱石   江戸川乱歩   小島信夫   安部公房   三橋一夫   真杉静枝
吉屋信子   江崎誠致   船越義彰   井上ひさし   石田耕治   中井正文   色川武大
三枝和子   小川国夫   奥泉 光   浅田次郎   目取真 俊

14)女性たちの戦争
銃後に生きる女性や子どもたちは戦争とどう向き合ったのか。戦争を支えつつも、踏みにじられていく悲しい姿。

大原富枝   長谷川時雨   中本たか子   上田芳江   瀬戸内晴美(寂聴)   吉野せい
藤原てい   田辺聖子   河野多惠子   大庭みな子   石牟礼道子   壺井 栄   高橋揆一郎
竹西寛子   司 修   一ノ瀬 綾   冬 敏之   寺山修司   三木 卓   小沢信男
向田邦子   阿部牧郎   鄭承博

15)戦時下の青春
内地に残る若き兵士、動員される学徒、疎開する家族、空襲に逃げまどう人々。戦争末期の生活の諸相を描破。

中井英夫   小林 勝   吉行淳之介   三浦哲郎   江戸川乱歩   井上光晴   高橋和巳
上田 広   永井荷風   川崎長太郎   石川 淳   太宰 治   井伏鱒二※   池波正太郎
坂口安吾   結城信一   内田百フ   古井由吉   高井有一   前田純敬   野坂昭如
井上 靖

16)満洲の光と影
五族協和を謳い「建国」された満洲国。内地から押しよせた人々はいかにして夢を追い、その崩壊を体験したか。

伊藤永之介   徳永 直   牛島春子   今村栄治   野川 隆   竹内正一   八木義徳
水上 勉   三木 卓   長谷川四郎   里見   清岡卓行   村上春樹   坪田譲治
森川 譲   宮尾登美子

17)帝国日本と朝鮮・樺太
皇民化を強いられ、戦争に巻きこまれていく朝鮮の人々、朝鮮を故郷とする日本の子ら。日本支配の深い傷を見る。

中島 敦   張赫宙   鄭人沢※   金史良   田中英光   梶山季之   湯浅克衛   小林 勝
李淳木   森崎和江   後藤明生   冬木 憑   譲原昌子   吉田知子   渡辺 毅
李恢成※

18)帝国日本と台湾・南方
反乱を起こす「蕃社」の人々、志願兵となる台湾の若者たち。南方や南洋の島々に残された支配と戦争の傷痕。

佐藤春夫   伊藤永之介   真杉静枝   周金波   龍瑛宗※   楊 逵   日影丈吉
邱永漢   池宮城積宝   大鹿 卓   中村地平   坂口レイ子※   高見 順   森 三千代
海音寺潮五郎   阿部知二   戸石泰一   窪田 精   池澤夏樹   辻原 登

19)ヒロシマ・ナガサキ   
原爆投下の言語を絶する惨状から、水爆、原発へと拡大する現在の核状況を直視した被爆国日本のメッセージ。

原 民喜   大田洋子   林 京子   川上宗薫   中山士朗   井上ひさし   井上光晴
美輪明宏   後藤みな子   金在南   青来有一   橋爪 健   大江健三郎   水上 勉
小田 実   田口ランディ

20)オキナワ 終わらぬ戦争
住民に多大な犠牲を強いた沖縄戦。戦後は基地の島として苦難を生きる。彼らの「戦争」は今もつづいている。

長堂英吉   知念正真   霜多正次   大城立裕   又吉栄喜   吉田スエ子   目取真 俊
田宮虎彦   岡部伊都子   灰谷健次郎   桐山 襲

別巻 戦争文学年表・資料
日清戦争から現代の戦争まで、百十余年の間に書かれた戦争作品を網羅する本邦初の試み。参考文献も充実。

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