『灰色猫のフィルム』 天埜裕文

【梗概】

母親を包丁で刺し殺した"僕"は、そのまま家を出て目的地もなく電車に乗り、終点の駅で降りる。初めて訪れたその街は、灯りのともった建物が立ち並び、大勢の人間でごった返していたが、行くあては無い。
漫画喫茶や公園で息を潜め、夜を明かす。やがて所持金が底をついて空腹が限界に達したとき、たった三円でパンを譲ってくれたのはホームレスのハタさんだった。
誘われるがままに"僕"は彼の暮らすテント小屋までついて行き、自らの経歴を詐称してホームレス達と生活を共にするようになる。「俺らは他人なんだ」という態度で距離を置きながら親切にしてくれる彼らに、少しずつ心を開き始める"僕"。しかし、自分の可愛がっている猫を殺されたと勘違いしたハタさんに、バットで襲われてしまう。
ホームレスの集団から離れ、再び行くあてをなくした"僕"は、居場所の無い街の中を彷徨い続ける。

 

【著者プロフィール】

・本 名
・生年月日
・現住所
・出身地

天埜裕文(あまの・ひろふみ)
1986年(昭和61年)4月9日
千葉県柏市
千葉県柏市