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PROJECT 『僕のヒーローアカデミア』

2024年8月に連載完結を迎えた超人気作品『僕のヒーローアカデミア』。そのフィナーレを盛り上げるべく、アニメ化・舞台化・展覧会事業など、様々なプロジェクトに奔走した社員がいた!

  • いかに原作完結時の読者の熱をTVアニメ放送へ繋げるか

    3編メディアプロデュース室

    集英社を志望した動機、これまでの経歴(過去担当した作品など)、現在の部署の仕事内容、部署の魅力など教えてください。

    アスパラの研究をしていた大学院生時代、就活の時期にふと「マンガに関わる仕事がしたい」と思い集英社を志望しました。入社後、少年ジャンプ編集部に配属され、『僕のヒーローアカデミア』を含むいくつかの連載作品の担当編集をしたあとに、第3編集部メディアプロデュース室の前身部署で『ハイキュー!!』などのメディア担当をしました。

    現在は『Dr.STONE』『逃げ上手の若君』『ウィッチウォッチ』『僕のヒーローアカデミア』などを担当しています。「メディア化」に際して作家と関連各社の橋渡しをするのが役目です。「作家をはじめ関わった人が喜んでくれる瞬間」にやりがいを感じます。

    『僕のヒーローアカデミア』完結までの仕事内容、流れ、大団円までを教えてください。

    元々18~30巻くらいまで原作の担当をしていて、担当を後輩に引き継いだ後は堀越先生とは「海外サッカーやお笑いの話をするぐらいの関係」だったのですが、2024年8月に完結のタイミングでちょうど『僕のヒーローアカデミア』のメディア担当になりました。メディア担当として「いかに原作完結時の読者の熱をTVアニメ放送へ繋げるか」を考えました。また、完結に合わせて「原画展」「ファンブック」「画集」「世界人気投票」など多くの企画が予定されていたので、それらを原作担当と共に監修しました。

    2025年6月に開催した原画展では、「MEN’S NON-NOの応募者全員サービスグッズ」という設定で作中に登場したTシャツを発売したのですが、それをきっかけにMEN’S NON-NO誌面でも、原画展と同時期に『僕のヒーローアカデミア』特集を組んでもらいました。その号の別冊表紙を堀越先生に描き下ろしてもらえたこともあって、大きな反響があり、原画展および10月から放送のTVアニメの盛り上げに繋がりました。MEN’S NON-NO編集部との協力でいい仕事ができたと思います。

    今後集英社で挑戦してみたいことを教えてください。

    日本のマンガやアニメに影響を受けた海外のマンガ家志望者と一緒に仕事をしてみたいです。ネットの力もあり、マンガやアニメが海外に届きやすくなっていますし、その影響もあって海外の有力なアニメーターやイラストレーターもどんどん増えているように感じます。きっと世界には「マンガ家になりたいけど、デビューへの道が用意されていない」という人がたくさんいるはずなので、『Dr.STONE』作画担当のBoichi先生(韓国出身)のように、世界中の人が集英社で活躍できるようなシステムがつくれるといいなと思っています。

  • 古参のファンを繋ぎ止めることと、新規ファンを定期的に獲得すること

    ライツ事業部

    集英社を志望した動機、これまでの経歴(過去担当した作品など)、現在の部署の仕事内容、部署の魅力など教えてください。

    中学の頃から『銀魂』が大好きだったので、マンガ・アニメコンテンツが持つ可能性を信じて、自分の仕事にしてみたいと思いました。入社後はずっとライツ事業部で、『ヴィジランテ‐僕のヒーローアカデミアILLEGALS‐』『マッシュル-MASHLE-』『3年Z組銀八先生』『君に届け』『キングダム 運命の炎』『スナックバス江』『おとななじみ』などのメディアミックスを担当してきました。

    ©2024「僕のヒーローアカデミア THE MOVIE」製作委員会 ©堀越耕平/集英社

    『僕のヒーローアカデミア』完結までの仕事内容、流れ、大団円までを教えてください。

    ライツ事業部では「原作」より「アニメ」に関わる仕事がメインになります。「ヒロアカ」はアニメ6期(2022年)から担当しており、アニメ6期、劇場版第4弾(2024年)、アニメ7期(2024年)、アニメファイナルシーズン(2025年)立ち上げの事業に関わりました。具体的には、アニメ事業概要の調整、製作委員会各社との経済条件の交渉及び契約、商品・宣伝企画・シナリオ監修などを行ないます。ライツ事業部は、原作者(堀越耕平先生)の代理人となってアニメをつくっていく立場になりますので、大前提として原作を大事にしつつ、製作委員会の一員としては事業の採算を考えて判断する力も必要になります。

    『僕のヒーローアカデミア』は、長く続いているシリーズになりますので、古参のファンを繋ぎ止めることと、新規ファンを定期的に獲得することが大事です。そのため、アニメは1年以上の空白がないよう、毎年新作の放送・公開を続けることを一つの目標としておりました。特に2024年8月に連載が完結した後は、その分アニメの方で露出を図るために、製作委員会では「10周年プロジェクト」を発動するなど、「ヒロアカ熱」を保ってゆく企画を続けています。

    © 堀越耕平/集英社・僕のヒーローアカデミア製作委員会

    今後集英社で挑戦してみたいことを教えてください。

    北米出張に行くと、現地でのマンガ人気を実感しつつも、 ウォルマートなどの総合スーパーの棚では、まだマンガアニメのグッズはDisney/Marvel等に負けています。北米市場でマンガアニメがメインコンテンツになれるような事業に関わってみたいと考えています。

  • 新しい作品が世に出ていく瞬間に立ち会います

    コミック販売第1課

    集英社を志望した動機、これまでの経歴(過去担当した作品など)、現在の部署の仕事内容、部署の魅力など教えてください。

    コミック販売部は、コミック雑誌や紙のコミックスの定価や部数を決定し、販売会社を通じて書店やCVS(コンビニエンスストア)に届ける仕事をしています。販売会社さんやCVS・書店さんの協力なしに販売することはできません。作品の魅力をお伝えし、店頭でご展開いただくために尽力しています。

    『僕のヒーローアカデミア』完結までの仕事内容、流れ、大団円までを教えてください。

    コミック販売部として1つ目の山は、2024年8月5日の「週刊少年ジャンプ」本誌での最終話掲載です。「ジャンプPRESS」での事前告知の影響もあり、国内だけでなく海外の書店さんから多くのお問い合わせがありました。部数増で発売日を迎えましたが、売上は大きく伸び、多くの方に最終話を見届けていただくことができました。2つ目の山は、同年12月4日のコミックス最終42巻発売です。その年はアニメ放送と映画公開があり、すでに書店さんで大きく展開いただいておりましたが、12月に向けて追加で宣伝部作成の店頭拡材セットを送付。コミックスだけの描き下ろしマンガも話題となり、初速売上は前巻を大きく上回り、すぐに追加の重版を決めました。年末が迫るタイミングでしたが、資材部や制作部の協力も得て、年内に重版がかかり、年末年始までに書店店頭に届けることができました。

    今後集英社で挑戦してみたいことを教えてください。

    コミック販売部は新しい作品が世に出ていく瞬間に立ち会います。1巻目から大きく売れる作品もあれば、途中から火が付く作品もあり、本当に多種多様です。これからもその瞬間に1作でも多く携わっていきたいです。

  • あの3枚のイラストを初めてみたときの感動は忘れません

    雑誌宣伝課

    集英社を志望した動機、これまでの経歴(過去担当した作品など)、現在の部署の仕事内容、部署の魅力など教えてください。

    入社してこの方、宣伝部所属で生きてまいりました。「Myojo」「週刊ヤングジャンプ」など多様な担当を経て、いまはおもに「週刊少年ジャンプ」の宣伝をしています。「面白い作品の魅力を知ってもらうためなら何でもアリ!」なところが宣伝部の魅力かもしれません。

    『僕のヒーローアカデミア』完結までの仕事内容、流れ、大団円までを教えてください。

    私は連載終盤からの担当ですが、印象に残っているのはやはり最終42巻です。

    まず、「フィナーレの盛り上げ」と「応援し続けてくれたことへの感謝」を宣伝活動の目的に据えました。

    そのとき、念頭に置いたのは、宣伝が作品の紡いだ最終巻の感動のノイズにならないこと。手を添えることでその感動が少しでもプラスになるように意識しました。

    そこで、キャラクターと「出会える」新聞・駅広告という媒体を使い、「いつまでも手を差し伸べつづける物語」と結ばれた『僕のヒーローアカデミア』のラストメッセージを、ビジュアルに落とし込みながら読者自身に投げかけることで、作中で綴られてきた「誰もが誰かのヒーローになれる」というテーマと感動が心の中に残り続ける宣伝・広告を目指しました。

    その際、堀越先生に描き下ろしていただいた3枚の絵を見たときの感動は忘れません。

    今後集英社で挑戦してみたいことを教えてください。

    冒頭の通り、面白い作品の魅力を知ってもらうためなら何でも企画して実現できることが宣伝部の魅力だと思っています。楽しみながらそれを続けて、作品が広がる一助になれたら本望です。

  • 10年の歴史と、その集大成となる原画展を目指しました

    コンテンツ事業課

    集英社を志望した動機、これまでの経歴(過去担当した作品など)、現在の部署の仕事内容、部署の魅力など教えてください。

    「週刊少年ジャンプ」を高校生からずっと購読していたので「せっかくだから受けてみるか!」と勢いでエントリーしたのを記憶しています。入社後、広告部(現メディアビジネス部)に配属となり、ファッション誌からマンガ誌、Web媒体まで幅広く担当、コンテンツ事業課に異動後は、「ハイキュー!!展」「銀魂展」他、展覧会ビジネスに携わっています。

    『僕のヒーローアカデミア』完結までの仕事内容、流れ、大団円までを教えてください。

    2021年に「僕のヒーローアカデミア展 DRAWING SMASH」を開催しました。そのときはコロナ禍ということもあり、多くの方々が気軽にお越しいただけない状況でした。

    自分自身が『僕のヒーローアカデミア』、そして何より堀越耕平先生のファンだったので、もっとたくさんの方々にその素晴らしさを知っていただきたいと思い、前展の終了後すぐに完結記念となる展覧会として「堀越耕平『僕のヒーローアカデミア』原画展」を企画しました。そのため、足掛け4年のプロジェクトとなります。

    我々の部署では、会場を決めるところから、展示企画、宣伝企画の立案、運営物販計画など、展覧会ビジネスをゼロから組み立てていきます。関係各所との交渉に加え、担当編集者、また堀越先生とも何度も打合せを重ねながら、『僕のヒーローアカデミア』10年の歴史と、その集大成となる原画展を目指しました。

    今後集英社で挑戦してみたいことを教えてください。

    いまや多くのマンガ、アニメ作品の展覧会が日常的になっています。お客様の期待も日に日に高まっている中で、これからも驚きや作品の魅力に改めて触れられる機会をつくっていければと思います。何より、作品の原作者であるマンガ家さんに「やってよかった」と思っていただけるよう日々努力していきたいです。

関連部署相関図

PROJECT『僕のヒーローアカデミア』に関わる各部署の役割を示す図。コンテンツ事業部:有料イベントの運営やマンガ原作グッズの制作・販売を担当し、完結後の集大成として展覧会をプロデュース。ライツ事業部:アニメ化や海外出版などの窓口・プロデュース業務、契約書や出入金の管理を行い、完結後もファン層拡大を目的とした企画を立案。編集部:担当作家との打ち合わせや雑誌・コミックスの制作・進行管理を担当し、完結に向けて関連部署と原作者の連携を強化。資材部:コミックスや雑誌・本の用紙を手配し、重版を見越して準備を。宣伝部:宣伝企画の立案・運用やジャンプフェスタなどの無料イベントの運営を行い、新聞広告や宣伝素材で完結を周知。デジタル販売部:デジタルコミックスの制作・宣伝や電子書店との窓口を担当し、完結を見越した販売戦略やキャンペーンを調整。コミック販売部:部数決定、売上データの分析、重版決定、書店との調整を行い、コミックス最終巻の重版に対応。制作部:出版物の原価計算、進行、品質管理を担当し、重版対応の進行を管理。
PROJECT『僕のヒーローアカデミア』に関わる各部署の役割を示す図。コンテンツ事業部:有料イベントの運営やマンガ原作グッズの制作・販売を担当し、完結後の集大成として展覧会をプロデュース。ライツ事業部:アニメ化や海外出版などの窓口・プロデュース業務、契約書や出入金の管理を行い、完結後もファン層拡大を目的とした企画を立案。編集部:担当作家との打ち合わせや雑誌・コミックスの制作・進行管理を担当し、完結に向けて関連部署と原作者の連携を強化。資材部:コミックスや雑誌・本の用紙を手配し、重版を見越して準備を。宣伝部:宣伝企画の立案・運用やジャンプフェスタなどの無料イベントの運営を行い、新聞広告や宣伝素材で完結を周知。デジタル販売部:デジタルコミックスの制作・宣伝や電子書店との窓口を担当し、完結を見越した販売戦略やキャンペーンを調整。コミック販売部:部数決定、売上データの分析、重版決定、書店との調整を行い、コミックス最終巻の重版に対応。制作部:出版物の原価計算、進行、品質管理を担当し、重版対応の進行を管理。