『白ゆき姫殺人事件』映画化にあわせたキャンペーンで80万部超のヒット作に!!

ES、筆記テスト、度重なる面接と、精神的にも肉体的にも大変だと思いますが、せっかくそんな苦労をするのなら、自分のやりたいことにチャレンジしてみては? 頑張ってください!

作品を文庫版に再構築し、新たな魅力をプラス

じつは集英社には湊かなえ先生の担当編集者が、それぞれ雑誌担当、単行本担当、文庫担当と3人います。私は文庫担当ですので、原稿を文庫サイズの文字組みに変えてゲラにし、ルビ(ふりがな)の追加や漢字表記の統一、稀に内容について疑問を出して著者とやりとりをしながら決定稿を作成。同時にカバーや帯、解説(今回は中村義洋監督の語りおろし)を準備、それらを合わせて1冊の文庫につくりあげます。表4(裏表紙のこと)のあらすじを書くのも大切な仕事。ここで「面白そう!」と思ってもらえるような文章を考えるのがポイントです。おかげで広告のキャッチコピーやマンガのあおりに、自然と目がいくようになりました。発売にあたっては販売部や宣伝部と、また今回のように映画化が絡むとライツ事業部など多くの部署が関わるので、うまく連携を取りながら仕事を進めていきます。

校正に使う、ゲラと呼ばれる刷り出し。印刷所とゲラを何度もやりとりするので、校了時はデスク回りがゲラで山積みになります。

主演俳優の写真を全面にデザインした帯

井上真央さんバージョンと綾野剛さんバージョンを表裏にした文庫帯のデザイン。書店でも目立つと評判に!?

『白ゆき姫~』は、雑誌連載、単行本ですでに内容が完成されている作品ですので、文庫が書店に並ぶ際、いかに見る人にインパクトを与えるかに心血を注ぎました。
特に今回は映画公開にあわせての発売が決まっていたので、映画の情報(主演が誰か、監督は誰か、どんな内容なのかなど)が、いつ新聞やテレビで流れるのかを勘案して、文庫の刊行月を決定し、そこに向かって本をつくっていきました。
その上で欠かせないのは、映画配給会社をはじめ関係各所との折衝です。書店でよく見かける映画化の帯は、もちろん俳優の写真を勝手に使っているのではなく、配給会社や俳優の所属事務所に確認を取りながら制作しているもの。全体のデザインから写真の肌の色まで、先方やデザイナーと細かくやりとりをしながら決めていきます。
今回は結果として、帯を大きくし、井上真央さん、綾野剛さんの写真を両A面仕様で使ったこともあり、井上さんサイドと綾野さんサイドを2つ並べて陳列してくださる書店もありました。テレビコマーシャルや映画自体の評判の良さとあいまって、文庫も多くの人の手に届けることができたと思います。

残念ながら(?)、ラッキーなことに(?)、勝負道具は特にありません。原稿と赤ペンと手帳があれば、いつでもどこでも仕事ができてしまいます。後は、強いて言えば会社の紙袋(笑)。頑丈かつ形が安定しているので1〜2日の出張ならこれに服と本を入れて出かけます。

プロジェクト秘話 ここ一番!勝負の瞬間

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