佳作『えん』 ふくだももこ

【梗概】

 京都と大阪の狭間にある向日町に暮らす縁(ゆかり)。「なんかあんた、ゆかり言うよりエンっぽいわ」。小学校二年生のとき転校してくるなりそう言い放った琴子とは、十七歳の高校生になったいまも親友どうしだ。琴子には、ほかの女子とは異なる魅力がある。だから、男子は彼女を放っておかない。しかし、ひとけのない「南棟」の男子トイレでつかの間の逢瀬を楽しんだあと、琴子は名前すら覚えないうちに、彼らを捨ててしまう。
 初夏のある日、縁と琴子が終業式を抜け出し例のトイレに駆け込むと、一人の男子生徒の姿が。そこで、縁は見たことのない琴子の表情を目撃すると同時に、自分のなかにも、感じたことのない胸の高鳴りを確認する。「業平くん」と判明した男子生徒は、縁の唯一の男友達である岡田と仲が良かった。縁、琴子、業平くん、岡田。四人のたどたどしく熱っぽく、不器用な青春がはじまる。


【著者プロフィール】

・氏 名
・生年月日
・現住所

ふくだももこ
1991(平成3)年8月4日 大阪府生まれ
東京都