『MOMENT』特別企画 読者から届いた「最後の願い」

9月30日掲載分

「幼い頃に無くした初めての親友の墓を参りたい。二人分生きると誓った私を確かめに」

初めて出来た親友の死。ある日学校の机には菊の花が飾られていた。先生が泣いてる。とりあえずお葬式でお別れの言葉を読んだ。命日の度にお線香を上げにいったがご両親から辛いと拒否されてしまった。引っ越し先は未だにわからない。二人分生きると周りに誓い頑張り続けてきた優等生な自分は…辛くても我慢してきた。力がはいりすぎていた。でも親友が大好きだったから、はじめてつけてくれたあだ名は今も変えることはない。

(ふーさん・女性)

「僕の書いた脚本を、部員たちに上演してもらいたい」

男子一名・女子八名の演劇部に所属している僕は、今年の春公演で脚本兼主役を担当しました。脚本の内容は、お粗末なものでしたが、みんなの協力もあり、何とか公演を果たすことが出来ました。自分の作品が立体化した喜びやみんなへの感謝は、今までに経験したことのない種類のものでした。あの感じをもう一度味わってみたいです。勿論、昨年上演したものよりも数段階上のものを目指します。受験生になる前の最後の公演です。

(オビトさん・男性)

「死んでしまったかもしれない、初恋の人に会いたい」

初恋は幼稚園の時、Hくんという男の子でした。とても仲が良くて、いつも一緒にくっついて遊んでいました。両想いだったと思います。ある日、Hくんは神戸へ引っ越してしまいました。それでも毎年バレンタインはチョコを送っていて、お返しを貰っていました。でもそのうち私は別に好きな人が出来て、チョコは贈らなくなってしまいました。その翌年、阪神淡路大震災が起こりました。当時の私は子どもで、どうしていいのかわからず、ただ呆然とするだけで何もできませんでした。そのまま連絡は途絶え、今は生きているのかさえわかりません。もし彼に会えたら「あの頃、私が子どもでごめんなさい」と「ずっと好きでした」と伝えたいです。

(yukariさん・女性)

「手紙を届けてほしい」

手紙を届けてほしい。名前も知らない人に。1度しか会ったことがなく、会ったというよりもすれ違ったというものだ。
18歳で入った会社を3ヶ月目で辞めたくなった。なんで辞めたいのか明確な理由もなく。
気持ちにケリをつけようと1日だけ会社を休んだ。カフェに入った。どこにでもあるようなチェーン店のどこにでもいる店員だった。
1時間悩んだ。ふと顔を上げたら店員が仕事をしていた。きっと雑用程度の。けれどその背中は働いている人のきっぱりとした背中だった。やっと答えがでた。私は仕事をしたかったんだと。
その人は自分の背中が私の人生を決めたことを知らない。ありがとうと手紙で伝えたい。あの時の決断を私は心から誇りに思っている。

(Easyさん・女性)

「もう一度野球をやりたい」

練習が辛かった。やめたいと毎晩思っていた。やめたくて…やめたくて…監督に言い出せなくて…泣いた。やめたくて、やめれなくて、毎日ひたすら早く終われと思って練習していた。でも、三年最後の夏の大会で負けたとき涙が溢れた。あぁ俺は何をやってきたんだろうと思った。もっと走れた、もっと声を出せた、もっと野球を全力でやれた。そんな思いが全てが終わってから僕にのしかかってきた。だから、もう一度だけあの仲間達と野球をしたい。今度は全力で走って、声を出して、野球をやりたい。都合が良すぎるのはわかってる。でも、出来るのなら本当にやりたい…あの暑い日の練習を。

(島和樹さん・男性)

9月23日掲載分

「父に航海をさせてあげたい」

私の父は5人兄弟の末っ子でした。福島の貧しい田舎で生まれた父は、幼少から大海原に出て世界の海を航海する船乗りになるのが夢でした。しかし、当時、船乗りになり世界を廻るには商船大学にいかなくてはならず、泣く泣く父は夢をあきらめました。父は私が小さい頃からよく港につれていってくれて、船が港に停まっているのをたくさん見せてくれました。父はぼろぼろの我が家の壁に「日本丸」のポスターを貼っていました。いつもそれを眺めながら思いを馳せていたのか。父は60歳を超えました。船乗りになれなかった父の夢を叶えたい。船に乗ったことのない父に、船の上から見える景色を目に焼き付けて欲しいです。

(齋木かお留さん・女性)

「両親とディズニーランドに泊りがけで行きたい」

両親と暮らしていないので、一緒に旅に行きたい。子供のころから家族それぞれいそがしくてみんなで過ごした記憶があまりない。現在も、父の仕事は、24時間営業のようなものなので出かけるのは難しい。なので、みんなが元気なうちにディズニーランドに行ってあちこちみて回りたい。今まで学校に行かせてもらったりとか感謝の気持ちでいっぱいなので、私が連れて行って親孝行したい。

(しろさん・女性)

私には1歳になる娘がいます。娘が笑うたび私たちまで笑顔になるくらい愛しくてたまりません。なのに、こんな愛しい子を殺してしまうことさえ起こりうる、憎い戦争...なぜ殺し合うのか?生きていくことがどれほど大変なのかわからないのか?こんなかわいい子供たちのためにも、安心して暮らせる未来を与えてほしいです。

(ちぃママさん・女性)

「音には性格が出る」と言って、私を誉めてくれた男の子がいました。私は特別上手ではなかったけど嬉しくて練習に励みました。好きになって告白できなくても、一緒にいて音楽の中では以心伝心で幸せでした。一番自分らしくいられた気がします。なにも特別なことはなかったけれど。形のない誰にも真似できない私の音を誰かに残したい。幸せな気分にしたい。彼と吹くことで彼に対しても音楽でいろんな想いを伝えたい。彼が言った、私にしか出せない音があると信じて。

(クラコアラさん・女性)

人生で初めて付き合った女性と再会した。
別れてから一度だけの再会だった。
ファミリーレストランでお互いの近況について話をする。
一年後に僕は引越しをすることになる。
その時、彼女は
「引越し祝い渡すから楽しみにしていてね。」
と言った。
それから4年…今でも連絡はない。
電話もメールも繋がらない。

あの時、彼女に何があったのだろうか。
幸せに暮らしているのだろうか。
その人とまた会いたい。

(kazさん・男性)

9月16日掲載分

「武道館でライブがしたい」

武道館でライブがしたい。僕は高校生の頃、バンドをやってました。夢みたいな話だけど、メンバーと「武道館でやりたい」なんて、ギターを手に、朝まで熱く語って。下手くそなりに本気で頑張ってました。そんな中、僕らが尊敬してたミュージシャンが自殺してしまったんです。そして、ヤケ酒を飲んだギタリストが、急性アルコール中毒で死んでしまった。「バイク事故とかならともかく、酒で死ぬなんてバカすぎる」とみんなで泣いた。今ではもうバンドは解散し、僕らは社会人として生活しています。だけど、最後に願いが叶うなら、みんなで集まって武道館でライブをやりたい。客なんか入らなくたって、死んだあいつに聞かせる歌だけあればいいから。

(りょうさん・男性)

「家族でひまわり畑にドライブに行きたい」

私が最後に願うことは、家族そろって、山梨のひまわり畑にドライブに行きたいということです。小学校の頃、山梨に住んでいたのですが、その頃は家族の仲が良く、毎週末には決まってドライブにでかけていました。しかし、中学に入り大阪に引越してからは、家族の仲が悪化してしまいました。兄の不登校、妹の非行、私自身の病気の問題、色々なことがありすぎて、家族関係は決定的に崩壊してしまいました。今では、そろって食事に行くこともありません。もし願いが叶うなら、楽しかったあの頃のように、みんなでドライブに行きたいです。元に戻ることはなくても、見渡す限り広がるひまわりを見たら、何かが変わるかもしれないと思っています。

(マリさん・女性)