集英社創業90年記念企画 世界の動物遺産 世界編 | 日本編

スペシャルムービー

写真家・岩合光昭氏のインタビューを収めたスペシャル動画を公開しています。書店配布動画となります。

国内外の写真家がとらえた、奇跡のショット

多くはサバンナに群れをつくって定住し、アフリカでは食物連鎖のトップを競う。

岩合光昭氏はじめ、国内外の写真家がとらえた、奇跡のショットを厳選。

人跡未踏の地に追いやられた動物を捜し求め、何日も夜を徹し、息を潜める写真家たち。
ナショナル ジオグラフィック誌などでも活躍する世界的な写真家がとらえた写真は、パソコンのモニターでは味わえない本ならではの圧倒的表現力で野生動物の息遣いと体温を伝えます。

ライオン

ストーリーを感じるページ展開

ホッキョクグマ写真

既存の図鑑にはない、生き生きとしたストーリーを感じるページ展開

動物たちが奔放に生を謳歌する姿や愛らしくユーモラスな表情、環境破壊によって追いつめられながら生命を繋ごうと懸命に生きる実態など胸を打つ至高のドキュメンタリーをご堪能ください。

ホッキョクグマ
ホッキョクグマ写真

絶滅の危機に瀕する動物たち

南・東南アジアに生息する世界最大級の鳥。腐った肉や残飯を食べるためにゴミ捨て場に飛来する。

乱獲、開発による環境破壊、戦争など、人間社会との関わりのなかで絶滅の危機に瀕する動物たち。

地球上でいま絶滅を危惧される生物は2万種を超えます。そのうち哺乳類、魚類などの脊椎動物だけで約7390種。
森林伐採で森を追われる別名「森の人」オランウータン、温暖化で生息域を奪われるホッキョクグマ、ライオン、パンダなど動物園の人気者もじつは絶滅が危惧されています。

オオハゲコウ

絶滅危惧種をめぐる データと詳細な解説

絶滅危惧種をめぐる最新のデータと第一線の研究者による繊細な解説を収録。

環境省の最新レッドリスト作成に携わった研究機関「自然環境研究センター」※監修のもと、
哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、魚類の各ジャンルの専門家による詳細な解説を収録。研究資料としてもきわめて価値の高い内容です。

※一般財団法人 自然環境研究センター
野生生物の調査・保護管理、自然環境保全に関する技術・人材支援、計画策定などを行う研究機関。

ライオン

生態・生息数
群れで生活する「百獣の王」

 サハラ砂漠南部、西アフリカのギニア湾岸から東アフリカ、南アフリカにかけて分布する。コンゴ川流域の湿潤熱帯林地域には分布しない。インド西部のギル森林保護地域に、亜種のインドライオン(Panthera leo persica)の隔離分布地がある。
 歴史時代以前には、ヨーロッパ南部を含むユーラシア大陸南西部から北アフリカ、そしてアフリカ全域に広く分布していた。
 ヒョウ属の大型ネコ類のなかでは唯一、群れで生活する。優位オスの下に、複数の成獣メスとその子が暮らす。群れを離れたオスだけのグループや親子だけの群れもある。
 ガゼルなど、サバンナに生息する中大型草食獣をおもな捕食対象とするが、アフリカバッファローやアフリカゾウなど大型草食獣の子や弱った個体を捕食することもある。捕食活動は、おもに夜から明け方にかけて行う。
 メスの性成熟は4歳前後、1.4年から2年間隔で15歳ぐらいまで出産する。1腹出産数は平均2.5頭から3頭。オスは2歳で性成熟するが、交尾繁殖に参加できるのは、通常5歳以降。
 推定生息数には幅があるが、1980年には7万5800頭だったのが、2002年には3万9000頭に減少したとの報告がある。
 隔離分布地であるインド西部のギル森林保護地域には、400頭程度のインドライオンが生息する(2010年)。

形態
オスのたてがみはメスへのアピール

 体長1.6〜1.9m(メス)、1.7〜2.5m(オス)、尾長0.6〜1.0m、肩高1.1〜1.2m、体重122〜192㎏(メス)、150〜225㎏(オス)。成獣オスは耳の後ろから首筋にかけて長い毛、いわゆるライオンのタテガミをもつ。この毛は前から見たときに目立ち、成獣オス間の争いと、メスへのアピールに役立っていると考えられている。耳の後ろに白斑をもつ。体は黄土色、尾の先端にこげ茶色の毛がある。子は生後しばらくスポット状の斑紋をもつ。

人とのかかわり
「最強」のシンボル

 ライオンは、大型動物も襲う最強の動物として畏敬の対象になってきた。スペイン、スリランカ、シンガポールの国旗にライオン意匠が使われている。国旗以外にも、紋章や会社のシンボルマークとしてライオンを使っている例も多い。
 このライオンを倒すことは、王や兵士の強さの象徴となった。古代エジプトやローマでは、王族によるライオン狩りが行われ、また、見世物として闘士とライオンとの闘技が行われた。
 ライオンはまた、人や家畜を襲う家畜として駆除されてきた。インド西部のギル森林保護地域の周辺では、ライオンの襲撃による住民の死亡例が報告されている。アフリカでは家畜の牛をライオンが襲撃することから、農民からは嫌われている。
 ライオンは、アフリカ・サバンナ地帯の食物連鎖のトップに位置する動物として、その存在は地域生態系の健全さの指標ともなる。ライオンが減少すると、インパラやアフリカスイギュウなどの草食獣が増え、過剰採食による植生退行が起きる可能性がある。
 ライオンは国内外の多くの動物園で飼育されている。

ホッキョクグマ

生態・生息数
夏は絶食状態

 北極海をとりまくカナダ北部、アラスカ北部、ロシア北部、スカンジナビア北部と、グリーンランドなどの島嶼に生息する。
 ほかのクマ類よりも肉食性が強い。海氷上でワモンアザラシやアゴヒゲアザラシなど、おもにアザラシ類を捕食する。海氷を追ってカナダ北部からベーリング海まで移動した例や、子連れのメスが海を687㎞泳いだ記録がある。沿岸で海氷がなくなる夏季は、遡上してくるサケ類やコケモモなどの果実類、海岸に打ち上げられたクジラ類の死体などを河口や陸上で採食する。
 しかし、陸上で得られるエサは少なく、夏は絶食状態で、たくわえた脂肪消費ですごす個体も多い。とくに妊娠メスでは、ほぼ10か月間、絶食状態ですごした例も報告されている。
 交尾は春先の3月から5月だが、受精卵の着床遅延により出産は冬季の11月から1月ごろになる。子供の数は平均1.7頭。妊娠メスは9月中旬から3月中旬にかけて、雪穴あるいは岩穴にこもり、出産と子供の哺乳に専念する。脂肪分の高いミルクを与える。オスあるいは出産しないメスは、冬ごもりをしない。
 子供は2歳まで母親とすごす。性成熟は4歳から7歳、メスは2年から4年間隔で20歳代まで出産する。野生での最高齢は31歳。
 総生息数は2万〜2万5000頭と推定されている。

形態
足の裏にも毛がある

 体長1.8〜2.8m、尾長6〜13㎝、肩高1.7m(最大)、体重はメス150〜250㎏、オスは300〜650㎏(最大800㎏)。オスはメスに比べて大きく、体長では1.2倍、体重では2倍程度の差がある。
 全身が白く長い毛で覆われる。毛は中が空洞で断熱性にすぐれている。足裏の肉球の間にも毛がある。また足の肉球には小さな突起があり、氷の上で滑りにくくなっている。鼻、ツメと肉球のみ黒い。ツキノワグマなどに比べ、耳は小さい。

人とのかかわり
先住民には狩猟が許可されている

 伝統的狩猟、またスポーツハンティングの対象ともされてきた。記録では、1966年から92年までの約30年間に、3000頭近いホッキョクグマが狩猟や駆除、あるいは動物園飼育用に捕獲された。ただし、カナダを除き、狩猟は禁止されている。カナダでは、先住民に伝統的捕獲枠を与えている。
 ホッキョクグマは海氷上のアザラシ捕食に依存しているため、温暖化による北極海の海氷面の縮小、あるいは春先の早い時期に、沿岸から海氷域が消失することにより大きな影響を受ける。
 北極沿岸での石油開発なども、生息地環境を悪化させている。人間活動により海水中に排出された有毒化学物質が、食物連鎖を通じてアザラシに取り込まれ、アザラシを捕食することでホッキョクグマの健康にも悪影響を及ぼすことが懸念されている。配慮のたりない不適切な観光も、懸念材料となっている。
 ホッキョクグマは動物園の人気者で、国内外の多くの動物園で飼育されている。国内では、旭川市旭山動物園など生態展示をしているところも多い。

オオハゲコウ

形態
世界最大級の鳥

 全長は120〜152㎝で、世界でも大きな鳥の1種である。黒っぽく灰色の翼をもち、腹面は黄色がかった白色。脚は暗い色をしているが、自分の脚に排便し、気化熱を利用して体温を下げるため、白っぽく見える。
 頭とクビは皮膚が裸出しているが、クビの付け根には白っぽい襟羽がある。ノドからは裸出したノド袋が下がる。このノド袋もまた体温を下げるための冷却装置としての役割がある。
 またノド袋は、ほかの皮膚の裸出部とともに、繁殖時には明るい赤色となり、ディスプレイに使われる。クチバシは濁った黄色もしくは薄灰色で、大きなくさび型をしている。非繁殖期には全体的に黒っぽくみえる。
 幼鳥の翼は全体的に黒く、クビに羽が少し残る。

生態・生息数
ごみ捨て場に飛来

 南アジア・東南アジアの湿地、湖、水田などのほか、開けた森林や草地などの乾燥した場所に生息する。
 街外れにある動物の死骸やごみ捨て場などでよく見かける。かつて、カルカッタ(現コルカタ。インド東部)では、町の通りや屋根の上にたくさんの数が見られた。
 腐肉食で、大きな魚、カエル、爬虫類、昆虫、甲殻類のほか、傷ついた野生のカモなどを食べる。頭やクビが裸出しているのは腐肉を食べたときの汚れを避けるための適応であると考えられている。血まみれの死骸をつつくため、オオハゲコウの頭には血が固まってかさぶた状になっていることがある。
 死体やごみ捨て場など食物が多くある場所では、ハゲワシなどのほかの腐肉食の猛禽類などと集まるが、それ以外では単独でいることが多い。
 繁殖期は、10月から翌年の1月ごろ。かつては他種と混合した大きなコロニーを形成していたが、現在では、いくつかの小さなコロニーや、単独つがいが分散して繁殖している状況である。
 比較的人家に近く、大きな水域からはさほど離れていない場所に営巣する。葉が密に茂った大きな木の地上12〜23mの高さに、枝などで2m幅の大きな巣をつくり、3個程度の卵を産卵する。
 現在生息している個体数は、1200〜1800羽と推定されており、減少傾向にある。

人とのかかわり
街の掃除役

 オオハゲコウが死肉などを食べることによって、衛生環境を清潔に保ち、病気の発生や拡散を抑える役割を果たしている。過去には、カルカッタの路上に放置されていた腐敗した人の死体をオオハゲコウが処理していることもあった。
 近年では、人間による低地の森林伐採や魚類、その他の食物資源の乱獲に加え、湿地への汚水の排出などにより生息地が減少している。
 またインドでは、オオハゲコウなどの腐肉食の鳥類が利用できるようなごみ捨て場が大きく減少しているため、死肉や残飯を得ることが難しくなっている。

  • ライオン
  • ホッキョクグマ
  • オオハゲコウ

収録された動物たちの一例

ラージトゥース・ソーフィッシュ・アンナネコメアマガエル・アフリカノロバ・ニホンザル

本の仕様

集英社創業90年記念企画 世界の動物遺産 世界編 | 日本編

ご購入(各オンラインショップへ)

判型=B4判 世界編(606p)・日本編(192p)2冊収納シリコンケース付き。分売不可
定価=25,000+税
監修=一般財団法人自然環境研究センター ※野生生物の調査・保護管理、自然環境保全に関する技術・人材支援、計画策定などを行う研究機関
ブックデザイン=おおうちおさむ(nano/nano graphics)
写真提供=アマナイメージズ、岩合写真事務所 ほか
【集英社】〒101-8050 東京都千代田区一ツ橋2-5-10

本を愛するすべての人に。
存在感のある豪華な装丁。

装丁イメージ

「世界編」「日本編」をそれぞれ高級感のあるクロス装を使用した、意匠を凝らした特製ボックスに収納。シリコンケース付き。
※デザインは変更になることがございます。

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日本編 全63種

【哺乳類】 カワネズミ/オガサワラオオコウモリ/ダイトウオオコウモリ/ニホンザル/エゾクロテン/ホンドオコジョ/ラッコ/イリオモテヤマネコ/ツシマヤマネコ/トド/ゼニガタアザラシ/アマミノクロウサギ/ニホンカモシカ 【鳥類】 アホウドリ/トキ/シジュウカラガン/イヌワシ/ライチョウ/ナベヅル/ヤンバルクイナ/アマミヤマシギ/コアジサシ/エトピリカ/シマフクロウ/ブッポウソウ/クマゲラ/ヤイロチョウ/アカモズ/シマアオジ/ハハジマメグロ 【爬虫類】 アカウミガメ/アオウミガメ/ニホンイシガメ/ヤエヤマセマルハコガメ/クロイワトカゲモドキ/オキナワキノボリトカゲ/ミヤコカナヘビ/キシノウエトカゲ/イイジマウミヘビ 【両生類】 オオサンショウウオ/キタサンショウウオ/カスミサンショウウオ/トウキョウサンショウウオ/アカハライモリ/オキナワイシカワガエル/ハナサキガエル/ナミエガエル/ナゴヤダルマガエル 【魚類】 ニホンウナギ/タビラの仲間/ミヤコタナゴ/ニゴロブナ/カワバタモロコ/ウケクチウグイ/シマドジョウの仲間/アユモドキ/ネコギギ/リュウキュウアユ/トゲウオの仲間/メダカの仲間/カジカの仲間/アカメ/ジュズカケハゼの仲間